2017年12月18日、騰訊網によると、中国四川省にあるジャイアントパンダ(大熊猫)の保護研究センター(都江堰)が今後、パンダの糞と竹の食べ残し(廃棄物)を紙製品に加工することに合意した。
パンダは、中国の「国宝」と呼ばれ、日本でも大人気。最近では、東京上野動物園に生まれた「シャンシャン」ブームが話題である。
世界で唯一、野生のパンダが生息している中国、とくに四川省は世界のパンダの約8割が生息しているとされる主要な生息地で、パンダの自然保護区が多い。
このほど、保護研究センターは、犍為鳳生紙業有限責任公司(四川省)との提携協議に合意し、今後、都江堰、卧龍、碧峰峡の3ヵ所のパンダ基地で出る糞や餌の残りかす、いわゆる残飯を回収し、生活用の紙製品にすることにした。
保護研究センターの関係者によると、大人のパンダで毎日12〜15キロの竹を食べるが、パンダは竹から栄養分を効率よく摂取できないので、なんと、驚くことに排便量が約10キロになると言う。
しかも、竹の美味しい部分しか食べないグルメで、食用の竹もきれいに食べず、食べ残しやかすも多く出て、その量が毎日50キロほどにもなるというので、処理に頭を悩ませていた関係者からすると、「有効に活用できるなら願ったり叶ったり」だとか。
一方で、製品化する犍為鳳生紙業は、研究センターにかわって“ゴミ”を処理することになるが、実はパンダも製紙のプロセスを簡略化することに役立っていると説明する。
董事長の楊朝林さんは、「パンダは主に竹の中の多糖類を栄養分として摂取して、竹繊維を排便する。製紙の作業プロセスでも繊維だけを取り出す工程がある」と説明、パンダがその工程の役目をしてくれるので、簡単に繊維部分だけが手に入るとし、「私たちとパンダのウィンウィンだ」と紹介する。
市場では、衛生面は?という懸念も聞こえてくるが、同社の周伝平副総経理(副社長)は、「実に60の工程をかけて、高温消毒も繰り返し入念にしている」と、出荷前の細菌検査でも国家安全基準を満たしていると語る。
通常の商品より手間をかけているので、価格はやや高めに設定されているが、「環境保護に関心のある消費者には受け入れられるだろう」と、市場での売れ行きに期待。
「糞でできた紙を口にあてるのはちょっと抵抗がある」という一部の声に、ネットでは、「ジャコウネコの糞からできるコーヒーだって飲んでいるのだから、紙くらい平気」、「美味しい竹だけ食べるグルメなパンダの糞だからクオリティも高いはず」など、面白いコメントもあった。現在はネット販売のみで、商品名は「山丘panda poo本色纸巾」。
情報源:http://new.qq.com/omn/20171218A0T8VA.html?pgv_ref=aio2015&ptlang=2052
http://www.sohu.com/a/203623011_809344
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