旧暦8月15日にあたる9月24日(月)は中秋節。ここ香港で、中秋節は旧正月に次いで重要な日とされており、この日は企業なども早くに終了をし、社員は足早に自宅へ戻り家族と一緒に大切な時間を過ごすのが慣わしとなっている。
そして家族と夜更かしをした中秋節の翌日である25日は、祝日となる。
ではその中秋節、香港では一体どのように過ごすのだろうか。
月に見立てた月餅を食べて家族団らんの夕食を楽しんだ後は、中秋節のお祝いムードが漂う場所へ出かけ、お月見をしたり初秋の夜を遅くまで楽しむのが一般的。
香港内各所の大きな公園ではこの期間ランタンなどが飾られており、近隣に住む人々の目を楽しませている。中でも一番有名で観光客も行きやすく賑わうのは、香港島のコーズウェイベイにあるビクトリア公園だ。
毎年違うテーマのランタンが飾られるが、今年のビクトリア公園のテーマは『Urban Mid-Autumun Lantern Carnival 2018』。星や月、宇宙をテーマにしたランタンが飾られ、中秋節に欠かせない月餅などのお菓子や玩具が売られ、例年多くの人々で賑わう。
なお、このカーニバルが行われるのは、中秋節当日の夜8時から23時までとなる。(ランタンや電飾は約1週間程度見ることができる。)
今年のビクトリア公園の飾り付けの一部はこちら。
広大な公園がランタンや電飾で彩られる
こちらは宇宙をテーマにしたランタン
これはコウモリの形のランタン
ビクトリア公園のほかに中秋節に賑わいを見せている新しいスポットとしては、ワンチャイの
”利東街”があげられる。今年は『月兔・秋燈』をテーマに、色取りどりの美しい大きなランタンがアーケード沿いに下げられており、ランタンの回廊を作り出している。
また、目玉となるのはオーストラリア人アーティスト作の大きなウサギ。
淡い優しい色の光を放つ巨大なウサギが利東街の各所に置かれていて、写真スポットとして大人気となっている。こちらの展示は9月19日~10月17日まで。
巨大ウサギのひとつ
カラフルなランタンは、見ているだけで癒される
次回は無形文化財のリストにもあげられている中秋節の『火の龍の舞い』について、お伝えしたい。
(文/写真 香港コーディネーター 矢島園子)
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