全世界でコロナウィルスが猛威を振るい続ける現在、コロナの封じ込めに成功したと言われていた台湾でもついに市中感染が起き、去年の3月以降の緊張が再び走り始めている、桃園にある病院でクラスターが発生してしまったのだ。現在約3000人に隔離処置が取られている。海外から帰国した感染者も日々増え続け、現在の台湾でのコロナ感染者は合計890人となった。
桃園から離れた位置にある台北ではいつものコロナ禍と変わらぬ風景というように、マスクをして皆自由に出かけているようだ。しかしながら年配者は今回のクラスター事件から緊張を更に高め、外出を控えているようだ。
日本と比べると感染者は遥かに少ない台湾だが、やはり市民の間に「コロナ疲れ」や「コロナ慣れ」が出ているようで、中央当局からも指摘されている。
旧正月を来月に迎える台湾、大勢の人が集まる大規模なイベントは今回のクラスターによって全て中止となった。今回の騒動でまた更に心配になるのが観光業だ、夏休みシーズンあたりから台湾島内の旅行が人々の間で主流になり、観光業も春節に向け徐々に今までの損失を巻き返そうとしている現在、今回のクラスター事件は非常に大きなダメージとなっている。
そこで今回は日本人にも非常に人気のあった茶芸館が多く点在するスポット「猫空」の今を紹介しよう。
筆者が出かけた日は晴れ、長雨が続いた今月の中でも非常に珍しい日であった。
ロープウェイからは見事な青空を見ることができた
晴れた日の猫空ロープウェイは台北の景色を一望することができる
久しぶりの晴れ日とあって、地元の台湾人がかなり多く訪れていたようだ。ちなみに猫空の近くに住む台湾人はロープウェイは割高なので使わず、15元のバスを使って気軽に訪れる人が多いようだ。
割高のロープウェイよりもバス停に人が多く並んでいた。これもコロナによる変化だ
日本人にはかなりショックな話だが、ロープウェイ近くにあった人気の茶芸館「縁続縁」はコロナの影響で閉店し、他の店になっていた。
観光客に人気の茶芸館は閉店に追いやられていた
地元の人々で賑わっていたのは駅周辺のカフェなど
以前掲載した九份と同じで、やはり観光客に人気の店はコロナでの経営が難しく、小吃と呼ばれるような地元民が好む屋台が生き残っているようだ。
しかしながらその小吃の屋台ですら、平日には営業を休んでいるようだ。
地元民が好んで買う店ですら平日は休業している
晴れた明るい日に見る灯のついていない店を見るのは実に悲しい
やはり市街地から距離のある観光地は今回のコロナで大変な苦戦を強いられているようだ。
想像以上に長引くコロナ、観光業に携わる人々からはすでに諦めの声が聞こえてくる。
一刻も早い終息を祈るばかりだ。(提供/フライメディア)
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