今年もまた、うだるような暑さの夏がやってきた。昼間の暑さに加えて連日の熱帯夜で体力がどんどん奪われていくこの季節は、一層の体調管理が必要だ。冷房の効いた家の中で過ごすのが一番だが、ずっと家に閉じこもるわけにはいかない。空調の効いたマイカーやバス、電車は快適だが、バスの停留所や駅のホームではしばしのガマンが必要だ。
中国随一のハイテク都市である広東省深セン市ではこのほど、夏の暑さでも快適にバスを待つことができるハイテクを駆使したスマートバス停がお目見えした。南山区科技生態園付近にある高新南地下鉄停留所は、見たところごく普通の半開放式の屋根付きバス停だが、天井に取り付けられたセンサーが温度を感知し、停留場内の温度が31度以上でなおかつ停留所内に人がいた場合にファンを作動させ、停留所内に涼風を送ってくれるのである。
また、スマートフォン決済が当たり前となり、あらゆるサービスがスマホ一つで受けられる深セン市では「スマホの電池が切れたら何もできない」と言われるほど。出かける前にうっかり充電を忘れるというのはこの街では死活問題だ。でもご安心を。高新南地下鉄停留所では有線、無線のスマホ充電に対応しているので、バスを待っている間にチャージができてしまう。しかも公共WiFiが通っているので、好きなゲームをしながらバスの到着を待つことができるのである。
ゲームをやるとついつい熱中して周りが見えなくなり、待っていたはずのバスの到着を見逃してしまうなんてことも起こりかねない。そんな人のために、このバス停では電子スクリーンとともに音声でバスの到着を通知する機能も備えている。また、電子スクリーンではバス路線を調べたり、周辺施設の情報やニュース、天気予報などを表示したりすることが可能。さらには可動式監視カメラが設置されているので、夜の人気の少ない時間でも安心して利用できるのだ。
中国のバス停は日本と違って時刻表がない。日本でもダイヤが乱れた時に同じ状況になるが、「そのうち来る」であろうバスをベンチだけの停留場で待つというのは忍耐力が試される行動であり、ましてや炎天下の夏ともなれば「苦行」である。ITの発展に伴ってバス停がより便利に、快適に進化していけば、市民も科学技術の発展による恩恵をますます肌身で感じることだろう。
(出典:https://xw.qq.com/cmsid/20210630A09XUZ00?f=newdc)
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