近年、直行便の増便やLCCなどの急成長で深夜、早朝便が増えた上海。時間を有効利用できるとあり、日帰り帰国や週末訪日など旅行スタイルも多様化し、中国人旅行客のほか、駐在する日本人の利用も多い。
深夜、早朝便の運行で「空の移動」は非常に便利になったものの、上海発着時の「陸の移動」が不便すぎて、現地では不評だ。例えば、深夜便で浦東国際空港に到着した場合、タクシー移動しか選択肢がなかった。空港—市内間を移動するための地下鉄やリニアは、最終が22時前後と非常に早い。路線により異なるが、エアポートバスも最終は23時前後まで(2017年9月1日現在)。早朝便もしかりで、地下鉄の運行開始はだいたい朝6時前後だ。
日系ホテルから出発するEgo Bus
ところが、このタクシー利用は、フライト疲れをさらに悪化させるような長蛇の行列やぼったくり、回り道などドライバーのマナーなどさまざま悩みの種はつきない。そこに新たな移動手段として登場したのが、「EGo Bus(易久巴士)」だ。
EGo Busは、上海市内の提携ホテルを中心とした市内数カ所の乗車・下車ポイントと浦東国際空港、虹橋空港、鉄道の虹橋駅をつなぐ乗り合いシャトルバスで、事前予約制である。
浦東国際空港-市内間の利用に関して言えば、市内のどのポイントからも、料金は一律68元(約1,140円)/名。ちなみに浦東国際空港から日本人の居住者が多い古北エリアまで、タクシーで180元~200元前後(約3,000円~3,360円)かかる。
清潔で、ゆったりしている車内
家族で利用など人数が多く、荷物がある場合は、タクシー移動が断然便利だし、料金も安いが、深夜、早朝便のための送迎に一人で移動する場合や荷物の少ないビジネスマンには、この乗り合いシャトルバスがおすすめだ。
このEgo Busは、2015年10 月から運行しているが、徐々に口コミで広がり、今年に入って注目度が一気に高くなった。当初は市内のポイントが少なく、ルートが限られていたが、今では改善され、使い勝手も良くなり、個人観光客や現地駐在員に人気だ。
利用には、事前予約が必要で、ウェブサイト、公式Wechat(微信)アカウント、提携ホテルのコンシェルジュデスク、浦東国際空港にあるカウンターなどから申し込める。空席情況によっては当日の受付も可能だ。
上海浦東国際空港到着ロビーにある受付カウンター
運行時間は、朝6時から翌日の1時。発車時刻は30分間隔と本数も多い。車両はワゴンタイプでゆったりと座れるし、車内も清潔で、ミネラルウォーターの無料サービスやWi-Fiがある。時間帯によっては、利用客が少なく、貸切状態になることも。
行き届いたサービスも嬉しい!
ただ、英語が多少通じるドライバーもいるが、ほとんどが中国語オンリーなので、言葉が心配な人は、提携している日系ホテルで予約するのが無難。予約から乗車までのサポートが日本語で受けられる。
空席があれば当日申込みで乗車可能
EGo Bus (易久巴士):www.egobus.com
株式会社フライメディアは、映像制作を中心に、海外、主に中国、台湾、香港のリサーチ、コーディネーションサービスをご提供している会社です。
本日御紹介した「EGo Bus」関連についてもっと知りたい方、写真の使用をご希望の方は、是非お問い合わせください。