日本人が香港へ来て食べたい料理の一つに、”海鮮料理” があげられる。ではここ香港で食べられる海鮮にはどんな種類があり、どうやって料理をされているのだろうか。
日本人が食べる海鮮をイメージすると、生で食べる刺身や、魚を炙ったり焼いたり、はたまた煮たりする料理が多いイメージを受ける。 一方ここ香港でよく見かける海鮮料理は、蒸す・揚げる・オーブンで焼くという方法が多いように感じている。
調理方法は違えど、香港でも海鮮はよく食べられており、皆が大好きな料理なのである。香港はもともと多くの島々から成り立っており、昔は海に面した場所という事で漁村が点在する場所として知られていた。今でも市内から少し離れた場所へ行くと小さな漁村が残っており、海の神様である天后廟が各地に点在している。
現在も残っている香港郊外の漁村へ行くと、村には多くのシーフードレストランが並んでいる。レストランには生簀(いけす)が設置されている場所が多く、生簀の中には新鮮な魚や貝が並べられており、食べたいものを生簀からあげてもらい、調理方法を指定して食べる事ができるのが醍醐味なのである。
こちらの写真はある漁村の様子。自然が多い西貢エリアに位置する小さな漁村で、小さな村の海沿いには数軒のシーフードレストランが並んでいる。ミニバスといわれる16シーター程のバスしか通っていない場所であり、最寄の地下鉄駅まではミニバスで20分程度かかるという多少辺鄙な場所であるにも関わらず、週末ともなると多くの観光客やハイキング帰りの客が訪れ、シーフードを堪能する村だ。
村の桟橋から沿岸に立つレストランを見た様子。この桟橋からはボートで近隣の西貢の島々を巡るツアーが出ていたり、水上バイクなどのウォータースポーツを楽しむ拠点にもなっているようだ。
この村の中にあるレストランは、どこも大きな生簀を備えている。生簀にはたくさんの魚介類が並んでおり、食べたいものを食べたい量だけ取ってもらう。
生簀の様子。手前には見たこともない貝がたくさん並んでいる。
生簀の様子。
ロブスター、シャコ、巨大な貝が入った水槽。
生簀のものをどう調理してもらえばよいか分からない場合、メニューから食べたい料理を選んで、その料理にあった魚や貝を教えてもらいながら選ぶ事もできる。また訪れた人数に応じた量やサイズの魚介類を選んでもらえるので、量を心配する必要もない。
色々な種類の魚介類があり、生簀を見ているだけでも楽しい。
では香港のシーフード料理でよく食べられているものをご紹介したい。こちらは生簀の蝦を蒸して、ニンニクをたっぷりかけて料理したもの。醤油とニンニクが蒸しエビにマッチしている一品で、一度食べたら箸が止まらなくなるはずである。
また蝦といえば、ただの蒸した蝦も大人気の料理である。蝦の皮を剥きながら、醤油やピリ辛醤油をつけながら食べる料理はシンプルながら、最高なのである。
同じくニンニクをたっぷり利用した料理で、ホタテを蒸したものは多くの日本人を虜にする料理である。春雨にも醤油やニンニクの味がしみ込んでおり、一度食べるとまた食べたくなる品だ。またこの料理はホタテだけではなく、他の貝類でもよく提供されており、どの素材を利用して作るかは指定することができる。
他に蒸魚やシャコのから揚げなども日本人に人気の品だ。こちらでよく見かけるから揚げは、塩コショウをたっぷりかけたものや、揚げニンニクをたっぷり絡ませたものが多くいずれもビールに合う料理方法である。
これはイカのフリッターで、塩コショウの味つけがされている。
こちらはバターと塩でじっくりオーブンされた蟹。塩味とバターの旨味が蟹にしみ込んでおり、地元の人には人気の蟹料理である。
他に珍しいものではチーズロブスターも有名な料理だ。ロブスターにたっぷり濃厚なチーズをかけていただくというもの。この料理発祥と言われる店では余ったチーズと一緒に食べるためのフランスパンを提供しており、それもまた絶品だ。
いかがだろうか。シーフードといっても、種類も食べ方も日本とは随分と違うものばかり。しかし一度食べると病みつきになり何度も食べたくなるようなダイナミックさがあるのが香港流の海鮮料理。せっかくなら漁村で生簀からシーフードを選び、手でもってかぶりつきながら食べていただきたい。
株式会社フライメディアは、映像制作を中心に、海外、主に中国、台湾、香港のリサーチ、コーディネーションサービス、ライブ配信サービスをご提供している会社です。
本日御紹介した「香港海鮮料理」関連についてもっと知りたい方、写真の使用をご希望の方は、是非お問い合わせください。