「ここまでくるのに…長かった」というコメントが多く聞こえた2022年12月8日。上海市における防疫措置の大幅緩和という発表を受け、半信半疑ながらもようやく日々のPCR検査から“解放”される日を迎えた。
11月下旬から、防疫措置が一層厳しくなっていた。上海市への来訪者、帰還者に対して、上海到着後5日未満は、地下鉄・路線バスの乗車やオフィスビルへの出勤は可能だったが、コンビニエンスストア、スーパー、飲食店、ショッピングモールや各種公共施設への立入りが禁止となっていた。ビジネスマンをはじめ、多くの人が上海市外への移動を回避し、一定の行動制限を余儀なくされた。
防疫措置が大幅緩和された上海の街の様子
また、飲食店に入店する際は、48時間以内のPCR陰性証明も必要だったため、相変わらず、繁華街やオフィス街に常設されたPCR検査場に行列ができている中、突如として発表された“緩和”策。これからは地下鉄や路線バスの利用時、ショッピングモールなどの施設への入場時にPCR陰性証明の提示が不要になった。施設によっては、場所QRコードのスキャンが必要なところや48時間以内のPCR陰性証明の提示が必須のところもあるが、それでも突然、日々のPCR検査が不要になったことで、不安を拭いきれない人も少なくない。
一部施設を除き場所QRコードスキャンも不要に!(上海)
「自由になった分、感染リスクが高くなった」、「これからは自分で自分を守る防疫をしなくてはいけない」、「(防疫措置の緩和は)嬉しい反面、不安も大きい」といった声がSNS上で多く投稿され、いかにPCR検査が日常にとけこみ、習慣化されていたのかを感じる。心理的不安やストレスもあるのだろうが、“緩和”発表後から、薬局やネットで風邪薬や抗原検査キットを買い求める人が増えた。
コロナ禍下、クリスマスの準備もすすむ上海
常設のPCR検査場では、12月末まで無料検査実施と発表されていることもあり、この防疫措置緩和後の“日常”の状態が現地で浸透していくまでには少し時間がかかりそうである。
カフェもクリスマス仕様(上海)
これからクリスマスイベント、元旦そして春節(旧正月)を迎える上海、「ウイズコロナ」の新しい生活様式を模索している。
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