2021年11月、コンテンポラリ―・ビジュアル・カルチャー美術館である「M+」(エムプラス)が開幕をした。
M+の外観
M+の総床面積は6万5000平方メートル。香港最大級、かつアジア初の世界規模のコンテンポラリ―・ビジュアル・カルチャー美術館と言われており、20世紀以後の香港・中国本土・アジアなどの作品を中心に多くの近現代アート・デザイン・建築が展示されている。
展示の一例
またM+には33の展示室があるだけではなく、映画館や素晴らしい景色を一望できる屋上庭園、ショップやレストランも併設されていて長時間楽しめる空間となっている。
モダンなコンクリート建築
巨大な施設役である、サービスカウンター
このM+の展示には、日本のアーティストによって手掛けられた作品なども勿論のことコレクションされている。
中でも筆者が驚いたのは日本の寿司店の空間をそのまま再現した展示である。
これは1988年に新橋にオープンしたすし店「きよ友」のレトロモダンな空間や調度品などすべて蘇らせ、この香港で保存させたものであるとの事。
オレンジ色の、日本そのままの雰囲気を放つ”のれん”を潜ると、中には寿司店の店内がそのまま保存されている。その様子はまるでM+にいるのを忘れてしまうかのような空間。日本好きが多い事で知られる香港。コロナ禍により旅行に行けない中、そして市民が大好きな寿司カウンターや伝統的な日本寿司店の様子をそのまま見られるとあって、多くの人がこの展示の為に列を作っていた。
人数制限を行いながら行われている見学、多くの見学者は珍しそうにのれんをくぐった先の様子を画像に収めていた。
このM+が位置するのは西九龍文化地区と呼ばれる香港では比較的新しいエリア。
政府はこのエリアを芸術や文化の中心区にするべくこの数年急ピッチで開発を進めており、広東オペラなど中国伝統演劇を鑑賞できる戯曲センター、現代ビジュアルカルチャー美術館のM+、香港故宮文化博物館などの他、芸術公園や対岸の香港スカイラインや夕暮れ景色を楽しめる海辺の遊歩道、レストランやカフェスペースが設けられている。
近隣はまだ多くの工事が行われている
M+のオープン後1年間は、事前予約こそ必要であるが、常設展については香港市民は入場無料で鑑賞ができる。
続々とオープンする素晴らしい芸術と文化のエリア、この機会にぜひゆっくりと訪れて頂きたい場所である。
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