労働力が減少する中で、さまざまな分野において「無人化」への取り組みが進んでいる。物流業界もその一つで、倉庫の自動管理とともに、自動運転車やドローンを利用した無人輸送システムが現実になりつつある。中国では先日、無人輸送機による初飛行が行われた。無人輸送機と言ってもドローンではなく、小型の固定翼無人飛行機だ。
現地時間6月18日午前6時18分、中国初の無人民間輸送機「TP500」が湖北省荊門市の飛行場で離陸して27分間の初飛行を成功させた。TP500は中国民用航空局が定める飛行要件を満たした固定翼無人輸送機であり、国有企業の航空工業第一飛機設計研究院がメインの開発団体となり、江蘇省蘇州市の民間企業である壹通無人機系統有限公司が組み立てを担当した。
機体には複合材料と先進的な接着一体化技術を採用して重量と製造コストを最大限にスリムアップしたという。主に中国内陸部と島嶼部、東南アジア、中東、北アフリカなどの国・地域における無人貨物輸送のニーズを満たし、将来的には測量、移動式通信保障設備、緊急救援などの任務もこなせるように改良を施すとのことだ。
TP500はその名前にあるとおり、500キログラムの荷物を搭載することができ、半径500キロメートルの範囲で無人輸送を行うことができるという。設計上の最大航続距離は1800キロメートルとなっている。無人操縦システムは飛行機と地上ステーションからなり、さまざまなシーンにおいて環境パラメータの変化に応じて飛行プランを自動で決定して飛行することができるほか、地上のスタッフが随時介入して制御を行うことも可能だ。また、貨物キャビンのサイズは3.3立方メートルで、貨物の種類に応じてパレットを2〜3個配置することができるという。
地上を走るモビリティはモノ、人を載せた自動運転の試みがどんどん進んでおり、それが当たり前の光景になる日もそう遠くはなさそうだ。空飛ぶモビリティもドローンの普及、そして今回の固定翼無人飛行機の開発によってモノを運ぶ部分で進化を続けている。そしていつの日か、無人機による旅客輸送が実現する日もやってくるのかもしれない。
(出典:https://www.163.com/dy/article/HABOSJ8R0511PT5V.html)
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