建党100周年で迎える国慶節、上海市内では、着々とその準備がすすむ。「中国紅」と呼ばれる“赤”一色となるこの時期、上海も例年、国内外からの観光客であふれる。今年の上海市内の様子はどうであるか?
コロナ禍後は、一部の省や市などで国内移動時にPCR検査の陰性証明が必要だったり、上海市内の学校が連休期間中、市外へ移動した家庭対象に市内に入る際に自宅隔離を義務付けたり、と実質的に行動が制限される中、上海に居残り、市内の話題スポットで楽しむ市民も少なくない。
また、今年は建党100周年の記念すべき年の大型連休ということもあり、いわゆる「紅色旅遊(レッド・ツーリズム/革命の聖地巡礼)」の重要なスポットの一つ・中国共産党第一回全国代表大会跡地(中共一大会址)がある上海には、9月下旬から早くも観光客が訪れ、賑わいを見せている。
トレンドの発信地ー新天地エリア(上海)
この中国共産党第一回全国代表大会旧跡があるのが、「新天地」と呼ばれるエリア。新天地といえば、ファッションやカルチャーなどトレンドの発信地の一つで、人気ショップや話題の飲食店が集まり、行列ができる店舗が多い。普段は、海外観光客の姿が多く見られるエリアだが、コロナ禍下では、その光景も変わってきた。
中国共産党・第一回全国代表大会記念館(上海)
2021年7月、このエリアに、100周年記念活動の一環で、中国共産党第一回全国代表大会跡地に隣接して、「中国共産党第一回全国代表大会記念館」が開館した。
ここにも多くの見学者が訪れているが、最近はで、若年層の姿が目立っている。実は、今、若者の間で「紅色旅遊」をはじめとした「紅色文化(レッド・カルチャー)」が人気だと言われる。
隣接の店舗で記念グッズや限定アイテムも購入可(上海)
現地では、様々な100周年記念グッズも販売されており、エコバックや限定アイスクリームなど若者たちが好みそうなアイテムがそろう。とりわけ記念グッズはここでしか手に入れることのできないレア・アイテムで、購買意欲もかきたてられる。
ネットで人気となっている「新青年アイスクリーム」(上海)
また、周辺の建築物を含め、「打卡(SNSの機能などでチェックインする、写真をとるなど)」スポットにもなっている。
今回の国慶節休暇は、10月1日から7日までの1週間。コロナ禍の影響を受け、大型連休の過ごし方もより多様化しているが、老若男女を問わず、こうした「紅色」ブームはまだまだ続きそうである。
一方、上海観光といえば、上海随一の繁華街でもある南京東路から外灘(バンド)にかけての歩行者天国を歩くこともはずせない。
国慶節を迎える準備がすすむ南京東路(上海)
ここも、国慶節(10月1日)からの3日間は、大混雑ぶりを見せ、最寄りの駅である「南京東路」駅が通過となり、地下鉄駅出入口も封鎖される。
混雑が予想される歩行者天国の安全対策(上海)
また、歩行者天国の通りの真ん中にロープがはられ、人の流れによる混乱を避ける対策もとられている。
地下鉄構内の店舗は連休期間中は休業する(上海)
ほかにも地下鉄駅構内の売店、コンビニエンスストアといった店舗が連休期間は休業するなど、大型連休に向けての安全対策の事前準備が“完璧”に実施されている。
中国共産党第一回全国代表大会記念館:上海市黄浦区黄陂南路374号
*最寄り駅は、1号線「一大会址・黄陂南路」駅
*現在、事前予約制
株式会社フライメディアは、映像制作を中心に、海外、主に中国、台湾、香港のリサーチ、コーディネーションサービス、ライブ配信サービスをご提供している会社です。
本日御紹介した「2021年の国慶節の過ごし方」関連についてもっと知りたい方、写真の使用をご希望の方は、是非お問い合わせください。