コロナウィルスのデルタ株がアジアをはじめアメリカ、ヨーロッパでも猛威をふるっている。今週の台湾の感染者数は5人を下回る日がほぼ通常となり、台北市、新北市以外は感染者ゼロの日が殆ど。マスクの着用はまだ義務付けられてはいるが、街はほぼほぼ日常生活に戻りつつあると言ってもいい程だ。しかしながら警戒レベル2は今のところ9月6日まで延長されている。海外からの感染者が減らない限り、このまま続けられるのではないかとの声も多い。
今回は台湾の中でも最も感染状況の深刻であったエリアと言われていた萬華(ワンファ)地区の様子をご紹介しよう。
台北で最も歴史があると言われている龍山寺の閑散とした様子
萬華といえば龍山寺を思い出す人も多いであろう、ガイドブックでは「神様のデパート」と書かれている様々な神々を祀っている観光客にも人気の寺院だ。警戒レベル3の時は参拝そのものも禁止されていたが、現在は人数を制限しつつ参拝が許されている。しかしながら入り口に警備員が常駐し、一人一人に消毒と携帯電話番号を報告るする実名制がとられている。入るのに一手間かかるという事で、門の周辺で祈りを捧げる台湾人の姿が多く見られるようになった。
シャッター商店街となった華西街觀光夜市のアーケード商店街
訪れたのが平日の昼間という事もあるが、通行人が殆どいないといっても過言ではない。点々と開いている店の従業員が暇を持て余すようにしている様子ばかりが目立っていた。この商店街はコロナの影響でガラガラになってしまった萬華地区の象徴としてよくマスコミでも取り上げられている。
萬華地区でコロナの感染源とされている萬華茶室文化老街
当初日本のマスコミでも「萬華地区にある茶芸館から感染が広まった。」と書かれていたが、実際には年配男性が茶だけではなく、酒と共に女性スタッフからの接待を楽しむ場所であり。中には東南アジアからの違法労働者が多く働いていた。
現在全ての茶芸館が休業中、営業できるのは9月頃と言われている
このエリアは龍山寺周辺でもディープなエリアとして知られている
台北の感染者統計は一時期萬華エリアが群を抜いて多く、現在は落ち着いてきてはいるが、コロナ騒動により風評被害も起きてしまっているというのが現実のようだ。
この地域の人々に今まで過ごしていた日常が戻ってくる事を祈るばかりだ。
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