コロナ感染拡大防止の為に厳しい規制を強いられてきた香港。直近の状況としては、一時期5万人を超えた一日の新規感染者数は、日に5000人前後の数字まで減少をし、落ち着きを見せ始めてきている。
それと同時に長い間自粛をしていた人々がこぞって街中へ出始め、政府側も少しずつはあるが厳格な規制を緩めようとし始めた。
4月に入ってからの街の様子(新界のショッピングセンターにて撮影)
まず4月1日より、着陸禁止令が出ていたアメリカ・カナダ・イギリス等を始めとする9ヶ国との飛行機の行き来が再開される事となった。この知らせを受け、世界各地で足止めをされていた留学生や香港の人々が故郷香港へ向かって一斉に動き始めた。同時に香港内の隔離ホテルを増やす動きがみられるほか、航空会社でも増便が行われている。
何より4月1日以降、ワクチンを2回接種している香港居民を対象に、香港到着後のホテル隔離が14日間から7日間へ短縮されるという。この隔離期間短縮は、移動をしたいができなかった人々の気持ちに明るい希望の光を差し込んだ。
同時に香港内においても、間引きや停止が行われていた電車・バス・フェリーの一部路線について、段階を経て通常運行へ戻そうとする動きが始まった。これは4月1日より開始され、最終的に4月21日には以前の状態へ戻る予定である。
また4月21日から、長らく閉園されていた香港ディズニーランドが再開予定だ。収容率を調整しながら、段階を経て元に戻る事となる。
他にもレスラン等の飲食店では、21日より緩和が始まる。こちらも段階を経て少しずつ戻るようになるが、18時以後店内飲食が禁止されていたものが夜22時までは飲食可能となるため、休業せざる負えない状況であった店の経営状況も多少改善されていくのではないだろうか。
学校関係は4月19日以降少しずつ対面授業が再開される。
そしてこれらの規制緩和と同時に、政府は香港全家庭となる約270万世帯を対象に、コロナ感染対策キットなるものを配布予定。これにはマスク・漢方薬・抗体検査キットが含まれており、4月2日より配布開始するようだ。また政府はそれらの抗体検査キットを利用して、香港市民へ自宅での抗体検査を4月8~10日の間に行うよう、推奨している。
尚4月7日には、本年度第一回目の電子給付金配布が行われる予定だ。昨年度は一律5000香港ドルの配布であったが、本年度は2回に分けて合計10000ドルの電子給付金が配布される。
2022年初頭より大きな第5波の影響を受け、多くの市民が職を失う等の大きなダメージがあっただけに、この給付金を待ち望む人は多い。
目まぐるしく状況や規制変化が行われている香港。
日々の感染はまだまだ多い状況ではあるが、このまま感染減少が続き経済活動が取り戻される事を願うばかりである。
人出が明らかに増えてきた鉄駅構内にて(4月初め撮影)
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