コロナの域内感染がゼロ、という素晴らしい結果が続いている香港。
ここ香港ではコロナが拡大を始めた当初から一貫した対策が取られている。例えば公共の場でのマスク着用は必須である。またレストランは対策度合いによりAからDまでに振り分けられており、それぞれテーブル着席率や営業時間などの規制が設けられている。バーやパブ、カラオケ、サウナなども同様に規制がある。
こうして厳しい対策を続けているせいなのか域内感染はゼロという日が多く、市民もだいぶ気楽に外へ出かけるようになってきた。そのせいかこの数か月間、ショッピングモールやレストランはどこも人でいっぱいだ。特にちょっとしたレストランなどは予約をしなければ満席で座れない、という店が多い。観光客がいないにも関わらず、大盛況なのである。
また一度はシャッター街と化した市内各地でも、小さな路面店には新しい店舗が開店し始めている。
新界の沙田駅前の様子
多くの人々が出歩いており、油断をすると真っすぐ歩けないほどの混雑だ
そんな香港だが念には念を、という事なのだろうか?この11月から新たな対策が始まっている。それは政府関連の施設に入る場合、安心出行(LeaveHomeSafe)のアプリの使用が義務づけられたのである。安心出行(LeaveHomeSafe)は以前ご紹介をしたコロナ感染ルートが少しでもわかるようになるためのアプリである。
現在香港で外食をする際はこのアプリで入店前に店のQRコードをスキャンするか、あるいは名前や電話番号を紙に書いてから入店をしなければならない。またワクチンを接種した記録もアプリに落とし込めるようになっており、導入からどんどん進化を遂げている。
ちなみに上記で記した政府関連の施設とは、郵便局や公立病院、図書館、ミュージーアムなどが上げられるが、その中には香港市民の台所ともいわれる街市(ウェットマーケット)も含まれている。
10月中まで街市の入口では入場者の体温チェックが行われていたが、アプリのスキャンは個人の意思に任せられていた。それが11月以降はQRコードをスキャンをしなければ街市に入る事ができなくなったのだ。
かなり徹底された対策をとっていることになるが、スマートフォンを持たない高齢者などはこの施行日の直前に安価なスマホを買い求めようと行列さえできたという話を聞いている。
また施行日の翌日に掲載れれた地元メディアの情報では、この規制により街市への入場者が減ったところもあると書かれていた。
新界沙田の沙田街市の入口の様子
入り口には安心出行用のアプリが張り出されている
別の入口でも多くのQRコードが張り出されていた
ちなみにQRコードをスキャンするとアプリにこのように表示される仕組みになっている
香港の厳しいコロナ感染対策は、まだまだ続きそうである。
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