中国には「小吃(シャオチー)」というジャンルがある。「小吃」は主に小さな店や屋台で食べる料理で、手軽に食べることができ、また値段も安い。地方によって、地元ならではの「小吃」があるので、日本でいうところのB級グルメにあたる。人気のあるジャンルで、レストランのメニューにもある。
焼き上がりを待つ若者たち
「小吃」には、麺類、点心などから、石焼芋、スィーツなど種類も豊富で、地元で有名な人気店は、全国的にもチェーン展開しているので、その地方にいかなくても大都市であれば、たいてい全国各地のご当地グルメを味わうことができる。
もちろん、チェーン展開したものの中には、大衆向けに味を変えているものもあるので、本場の味はやはり地元で!という「小吃」も中にはあるが、それでもファーストフードのように手軽に利用できるので、若者を中心に人気が高い。
一枚一枚丁寧に焼き上げる
今回、紹介するのは、そんな「小吃」の中でも、最近、上海や近郊でジワジワと人気が出ている「鍋盔(グオクイ)」。
今、上海や近郊で流行っている「鍋盔」は、こねた小麦粉を円盤状に伸ばして、中に牛肉や小豆といった餡を入れて焼いたもので、外がぱりぱりしていて、大きなやや楕円形のおせんべいみたいな見た目だ。
慣れたてつきで釜から取り出す
味は餡によって違うが、ピリ辛のものから甘いものまで種類も豊富で、一枚7元(約118円)からで、中に入れる餡の種類によって値段が違う。平日の食事時や週末は行列になることも多い。というのも、注文が入ってから生地に餡を入れて焼き上げるからだ。
釜の中に貼付けて焼き上げる
焼き方は、釜の内側にこの生地を貼付けて焼きあげる。待つこと約5~6分。焼き上がった「鍋盔」に、お好みでピリ辛ソースを表面にぬってくれる。辛さの程度も希望を聞いてくれる。
大きいまま両手でもって食べる若者は多いが、テイクアウトだと、だいたい真ん中から二つにおって持ちやすくしてくれる。
あつあつを食べるのがおいしい!
「鍋盔」を包んでいる紙には、名前の由来や冷めた時の食べ方などが親切に書かれているが、何といっても一番美味しい食べ方は、買ってすぐの、あつあつのときに食べることだ。
寒さが厳しくなってくるこの時期、このあつあつを食べながら歩く若者も多い。
「鍋盔」は地方により、形、大きさや厚さのほか、中に入れる餡も違うので、各地でそれぞれご当地グルメを試してみるのも旅の醍醐味だ。
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