台湾で新型コロナウィルスの市中感染が確認されてからはや1年の月日が経とうとしている。こちら台湾でもやはり日本と同じく「コロナ慣れ」が定番化しており、コロナウィルスに大して警戒心を持つ人もいれば、町中でもマスクをせずに歩き回っている人もいる。
世界から見れば台湾の感染状況はとても落ち着いて見えるが、やはり年配の人たちにとっては台湾にいるとはいえ、コロナは命を脅かす恐ろしい存在で、この1年なかなか外出できずにフラストレーションをため込んでいる人も大勢いる。
去年の春先は台湾も市中感染が出たり、マスク工場に長蛇の列ができたり、アルコールが町から消えたりと、筆者もアルコールスプレーを求めて町中を歩いたのを覚えている。
今回はこの1年で進化を遂げた台湾のマスク事情についてご紹介しよう。
台湾でマスクの実名制での販売が開始されたのは2月初旬。政府のスピーディーな対応でマスクの転売や買い占めを防ぎ、当初は少ない枚数であったが市民一人一人に平等にマスクが渡るようになっていた。
最初はビニールに入れられた状態で渡されていたが、封筒が準備されたりと様々な変化を遂げていた。
感染対策のホットラインが記載された封筒
当時手作りする人や路上で売る人など、様々なデザインがあったマスクカバー
実名制のマスクだけでは足りないと、布でできたマスクカバーをマスクに取り付け、何度も使用したり、電鍋(台湾式の炊飯器)で空蒸しして消毒したりと、貴重なマスクをどうにかして持たせようと皆必死であった。
封筒に入れられたマスクの中にはごく稀にピンクの虎柄や花模様のものもあり、「恥ずかしくて着用できない。」「可愛いのでぜひつけたい。」など、ネット上で討論になった事もあった。
実名制で購入できるマスクの枚数も徐々に増え、薬局やドラッグストアで自由に買えるようになってから、増えたのがカラーバリエーションだ。
色とりどりのマスクたち、その日の気分によって選ぶのも楽しい
こちらの画像は3ヶ月前に撮影したものだが、当時は通常のブルー以外にもピンクやオレンジなどが徐々に広まっていた。ドラッグストアでは有名ブランドとコラボされたマスクが発売される事もあり、長蛇の列ができる事もあった。
そして現在、台湾のマスクは更にバリエーションが豊富となり、もはやお洒落の一部となりつつある。
レース柄や花模様、チェックなど、様々なマスクが登場
これらは全て医療規格のもとに製造されたマスクだ、そして共通点は全てのマスクにメイドイン台湾の文字が打たれている事。
メイドイン台湾が分かりやすく書かれている
未だ台湾でも至る所でマスクの着用が義務付けられており。今世界中で最もニーズのある商品といえる。昨今実施されている様々なイベントでは限定のマスクが販売されたりと、集客目的で販売する所も多い。
スヌーピーのイベントでは限定マスクが販売され話題となった
長引くコロナと共にこれからますます進化するマスク、今後はどのようなマスクが流行るのか、憂鬱なコロナ禍に生まれたささやかな楽しみかもしれない。
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