JR東日本がこのほど、将来的な人手不足を見据えて山手線などで運転手のみが乗り込むワンマン運転の導入を目指すことを明らかにした。安全性の確保など種々の問題を解決する必要があり、実現するのは数年後とのことだが、将来的には自動運転の実現も視野に入れているようだ。
一方、お隣の中国では地下鉄の自動運転の実現があと一歩のところにまで迫っている。自動運転に向けた準備が進んでいるのは、広東省深セン市の地下鉄20号線だ。
深セン地下鉄20号線は現在空港北駅から会展城駅までの8.43キロメートルが第1期プロジェクトとして建設中で、今後同省東莞市まで延伸する計画がある。採用される車両は8両編成の全自動列車で、設計速度は時速120キロメートルとなっている。最初から全自動運転を想定しているために運転席がなく、先頭車両と後尾車両にいる乗客はトンネル全体の景色を楽しむことができるという。
全自動運転ということで当然ながら車掌もいなければ運転手もいない。それだけに故障の発生やトラブル時の対応などが非常に気になるところだが、この列車は自動アナウンス、自動発車、正確な位置での停止といった基本性能はもちろんのこと、自己検査システムにより故障やトラブルを速やかに発見することができるという。また、障害物の検知、衝突回避、脱線検知といった安全保障機能も充実しており、乗客は安心してこの車両に身を委ねることができるのだ。
また、20号線が持つもう一つの大きな特徴が、全国に先駆けて導入される「車対車通信」だ。通常は一旦司令室を通じて行われていた車両間の通信が、新型車両では列車どうしで直接通信可能になり、より効率的に運転間隔の調整を行えるようになるほか、緊急時に素早く対処できるようになる。アクシデント発生後に瞬時に緊急停止などの行動が取れるため、事故のリスクが下がって安全性が高まるというわけだ。
20号線は車両だけでなく、駅にもハイテク設備がたくさん設置されている。改札口はカードやバーコードによる一般的な改札方法に加えて、顔認証にも対応。カバンやポケットからきっぷやICカード、スマホを出すことなく、まさに「顔パス」で改札を通れるのだ。そして駅構内のサービスステーションで案内をするのも生身の人間ではなく、ディスプレイの中にいる「AI係員」。出口や乗り換えの案内など、乗客の知りたいことをAIのお姉さんが優しく教えてくれる。
駅のコンコースやホームの壁には、鋼鉄並みの強度を持つ有機ガラスが大量に使用されており、地下鉄駅とは思えないほど明るく開放的で近未来感も満点の形状だ。見た目も中身もハイテク感満載の深セン地下鉄20号線はまもなく試運転を終え、年内には営業運転が開始される見込みだ。
(出典:https://k.sina.com.cn/article_1893278624_70d923a001900xmkx.html)
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