来る6月3日は旧暦5月5日、「端午の節句」の祝日だ。端午の節といえば本来は「龍船節(ドラゴンボート・フェスティバル)」で知られている。香港各地では例年盛大なドラゴンボートレースが開催される日である。
しかしながらコロナ禍の為この数年はレースの中止や延期が続いており、大変残念な状況となっている。
ただドラゴンボートがなくとも「粽」を食べる習慣はそのまま残っており、街中の至るところで粽を売る店が見られるようになる。この端午節の風習には多くの説があるが、最もよく見聞きするのは中国古代の詩人、屈原に関するもの。戦国時代の政治家・詩人の屈原は国の未来に絶望し、5月5日に入水自殺を図る。
そんな屈原を慕う人々が、魚が屈原の体を食べないように川に粽を投げ入れたり、ボートに乗って屈原を助けようとしたのが起源だとされる節である。
このように古くからの風習で大切にされてきた日であるが、香港でもとても重要な祝日の一つになっている。
街中で売られている粽を幾つかご紹介してみたい。粽が多く売られているのは、例えばスーパー、街市(ウェットマーケット)、街の専門店、中華レストラン等。ただ果物やの隅に粽がおかれているなど、本当に様々な場所で目にすることができる。
こちらは上海蟹等を売る専門店だが、端午節前ともなると例年多くの粽が並ぶ。
ところ狭しと粽が並ぶ様子
形も長さも様々な粽
香港(広東省)だけではなく、上海、台湾などの文字が並ぶ。まさに各地の粽が勢ぞろい
マンションの入口に貼られていた端午節の広告案内
日本の端午の節句の由来ともなっている端午節。来年こそドラゴンボートレースと共に盛り上がりのある日になる事を祈っている。
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