上海市内では、5月に入って物流も少しずつ動き出し、普段より多少割高ではあるが、デリバリーアプリや生鮮食品ECプラットフォームを使い、必需品が購入できるようになってきた。食材が満たされてくると、次に気になるのが髪型⁉︎。
居住エリアによって多少の差はあるが、ほぼ2ヶ月の“巣篭もり”が続いていると、老若男女を問わず、気になるのが、伸びてくる髪の毛。髪型にこだわる人もそうだが、とくに普段、ショートにしている男性にとり、長くなり、耳にかかる髪の毛は気になってしかたがないようだ。「こんなに髪を伸ばしたことはない」と、しっくりこない違和感があり、どうにかしたいと思う人が続出⁉︎
大人から子どもまで、待ちに待った「散髪」時間!(上海)
ということで、ネットで流行しているのが、「Tony老師(先生)いますか?」。実は、この“Tony老師”は特定の人ではなく、ネット上の流行語で、『理髪師』を指す言葉。
5月25日現在、封鎖が解除されたマンションもあるが、時間制限のある外出、区域制限のある移動、交通手段は自転車だけ?店舗は予約制入場?とまだまだ全面開放といかず、当然、店舗なども一部のスーパーやコンビニエンスストアなどが営業しているのみ。ヘアーサロンの営業再開も未定だ。
天気が良いと、屋外の散髪も気持ち良い!(上海)
そのため、小区(住宅団地)の住民で理髪師がいないかをたずねる言葉が「“Tony老師”いますか?」である。外出が許可されている小区でも住民に理髪師がいないと分かると、「“ヘアーカット”を共同購入して、“Tony老師”を小区に呼ぼう」とチャットグループで呼びかけるコメントも見られる。
さて、同じ小区の中に“Tony老師”がいると、敷地内に椅子など必要最小限のものをおいた臨時の理髪店が開店する!小区によっては路上で散髪しているところもある。いわゆる『青空理髪店』で、かつて、上海でもよくある光景だったが、現在は、下町の一部を除き、ほとんど見かけなくなった。
『青空理髪店』で髪の毛をカットしているのは主に男性や子どもだが、時折、女性の姿も見かける。封鎖が続いて、気持ちも沈みがちな中、髪がすっきりすると、それだけで気分もよくなり、テンションが上がる。
小区の門のところに開店!「青空理容店」(上海)
ところで、気になる散髪のお値段は、地域により差があるようだが、だいたい50元〜100元(約940円〜約1,890円)。通常、地元の理髪店ではカットのみで10元〜30元(約190円〜約570円)程度だと言うので、それよりもやや高めの設定のところが多いようだが、それでも毎回満員御礼。感染防止対策から予約制で対応している。
封鎖中の団地で日本人美容師“マダム美智子”の
無料カットに住民も大喜び!(上海)
中には、髪を整えることで少しでもすっきりした気持ちになればと、カット代無料のボランティアで散髪をする“Tony老師”もいる。
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