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2023.12.27
90年代の食堂の雰囲気そのまま!「興安食堂」で上海家庭料理を楽しむ

上海は中国一の経済都市。目覚しい中国の経済発展の象徴的存在と言える都市だ。上海は流行り廃りが激しく、商売のトレンドも目まぐるしく変わる。特に小規模な飲食店が長く生き続けるのは、ここではたやすいことではない。

 

そんな上海の興安路(シンアン ルー)を歩いていた時に通りかかった「興安餐庁(シンアン ツァンティン)」。

 

 

「餐庁」とはレンストラン、食堂を意味する。このお店の様子から見ると食堂と訳すことが適切だろう。この店構えはひとつ前の時代の「食堂」の趣がある。お店を構えている建物は築100年の古い集合住宅。これは年季が入っているのかと思って調べたところ創業は1994年。しかしそれも上海では息が長い店として評価されるに十分な長さである。

 

 

その後通りかかるたび、店内はいつもお客で賑わっており、週末ともなると空席待ちの行列もできており、人気ぶりを伺わせた。

 

いつか食べてみたいと思っていたところ、チャンスができこの度行ってみることに。行った時は店の前にひと組待ち客がいた。「別の部屋が空いていますが…」とのことで、店内を抜け、店の裏へ。こちらは「鴻安坊」という、1936年築の集合住宅の一角。区の保護建築に指定されている。

 

そこから少し歩いた先にある一室のテーブルを案内された。

 

メニューはシンプルなラミネート加工のメニュー一枚。紙と鉛筆が渡され、注文はお客が紙に書いて伝える。

 

 

食べたい品を数点記入し待つこと15分…注文した料理がなかなか来ない。お客が多かったからかな?と思いつつ、店の人に尋ねると「注文してから料理をするのでお時間いただきます」とのこと。気長に待つことに。

 

お店の人と少し話したところ、「お客はいつも多い。特にリピーターが多くて、ほら、この席の人は毎週のように会食で来ている人たち。」お店の味の秘訣は「新鮮な食材と、経験豊富な2人の料理人」とのことだった。

 

そうして注文した料理が来た。こちらは「松子鱸魚(ソンズ ルーユー)。

 

 

鱸魚とはズズキのこと。中国では淡水の養殖スズキをよく食べる。開いて骨抜きし、皮と離れないよう細かく切込を入れたスズキに衣をつけて油で揚げ、甘酸っぱいトマトケチャップベースのタレをたっぷりとかける。仕上げに料理名にも入っている「松子(ソンズ:松の実)」を表面に散らす。

 

揚げ衣はさくさくで、更に淡水魚の特徴であるふわっとした身と、タレのコンビネーションがとても良い。骨も抜いてあるので子供も安心して食べられる。

 

続いては「酒香草頭(ジューシャン ツァオトウ)」。

 

 

こちらは以前も上海料理のお店のブログで紹介した料理。ウマゴヤシと呼ばれるクローバーに似た青菜をサッと炒めた。仕上げに白酒というアルコール度数○度の酒を入れて香りを出す。口に入れると白酒の香りとウマゴヤシの柔らかな食感と少々の苦味が良く、筆者お勧めメニュー。

 

 

こちらは「椒塩排条(ジャオイエン パイティアオ)」。

 

豚のスペアリブを揚げ、サンショウの粉と塩を混ぜたスパイスを掛けたもの。舌にピリリと来、鼻に抜ける特徴的な香りのサンショウと塩の取り合わせは、中国で料理を食べるようになって知った味。肉類の揚げ物にとても合う。もっと言うと夏のビールに絶対合うと思う一品。

 

こちらは「醤爆猪肝(ジャンバオ ジューガン)」。

 

 

高温の油で豚レバーとピーマンをサッと炒め醤油ベースのタレで味付け。上海料理の特徴は「濃油赤醤(油と醤油を多めに使う)」。この「醤爆猪肝」いかにも上海料理らしい、醤油と油をしっかり使った料理である。さっと炒めているのでレバーが硬くなりすぎず、程よい食感、甘辛の味付けがよく合う。

 

すっかりお腹いっぱいになり、お会計をしてお店を出ることに。時間は20時半頃だったが店内はまだこの人出。外には順番待ちのお客もいた。

 

 

興安餐庁がある「興安路」は全長500mほどの小道だが、沿道には築100年ほどの旧建築が建ち、食堂の雰囲気とよく合っている。食事ついでの周囲の散策も楽しいだろう。

 

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