2018年8月17日、騰訊網は、ドイツ人の夫と一緒に故郷である雲南省シーサンパンナの熱帯雨林復活に人生を捧げる女性を紹介した。
女性の名前は李旻果さん。生え抜きのシーサンパンナ人で、学校卒業後は香港の新聞社で記者をする傍ら、バックパッカーとしてチベットやネパール、エジプトを旅していた。29歳だった1999年、昆明世界園芸博覧会で後の夫となるドイツ人男性ジョセフ・マーグラフさんと知り合った。マーグラフさんはシーサンパンナの森林回復・保護プロジェクトのためにドイツ政府から派遣されていたのだ。
(マーグラフさんと李旻果さん 出典:騰訊網)
2人は2000年に結婚し、シーサンパンナのメコン川沿いに住居を構えた。現地はもともとゴムのプランテーションで、固有の植物を切り倒して大量のゴムの木が栽培されたことにより生態バランスが破壊されていた。荒れ果てたゴムの木林を見て傷心した2人は、熱帯雨林を彩るランの花の栽培から始めた。枯れ木から落ちてきた花を探し、家に持ち帰って栽培したうえで自然に戻した。努力の結果、現地は120種類のランが咲く花園となり、姿を消していた小動物たちが帰ってきた。雨季にはカエルの大合唱が聞こえるようになった。
(2人が育てたランが、荒れた森林を元の姿に変え始めた 出典:騰訊網)
李さん夫婦の間には2人の娘が生まれた。欧州のサマーキャンプ体験を持つマーグラフさんは娘たちが学校に通うことを望まず、自然とふれあいながら家の中で絵を描いたり、ゲームをしたり、人形と遊んだり、お遊戯をしたりと、娘たちの過ごしたいように過ごさせた。自然に対する両親の熱愛ぶりは最良の教育となり、2人も生き物や自然を愛する少女へと成長していった。
(自然を愛する一家の幸せな日々は…… 出典:騰訊網)
しかし、幸せな日々は突然終わりを迎える。2010年にマーグラフさんが心臓病で倒れ、そのまま帰らぬ人になってしまったのだ。最愛のパートナーであり師匠でもある夫を失ってしまった李さんは大きなショックを受けたが、夫を熱帯雨林が一望できる山頂に葬ると、夫の意志を継ぐべく再び立ちあがった。
ティーンエイジャーになった娘たちも、李さんのよき理解者となって熱帯雨林をもとに戻す活動を支えている。一家は森林の奥深くで、最も原始的な方法で植物を育て、守り続けている。十数年が経ち、一度は死にかけたこの地は、今や300万株の植物が育つ熱帯雨林の姿を取り戻しつつある。時間の経過とともに、李さんたちの行動に理解を示す人も増え、猟銃や漁網を放り出し、幼い頃に見た植物を再び育てるべく種を植える地元住民も出てくるようになった。
(パパの遺志を受け継ぎ、ママの活動を支える2人の娘たち 出典:騰訊網)
熱帯雨林の復活をともに夢見た夫の遺志を受け継ぎ、李さんと娘たち、そしてその理解者たちの弛みない取り組みは、これから先もずっと続いていくことだろう。
(情報源 https://new.qq.com/omn/20180817/20180817A08JB8.html)
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