「涼茶」という飲み物はご存知だろうか。涼茶というのは香港の街角のあちこちで売られている漢方、薬草ドリンクのことである。漢方というと日本の感覚では小難しい物だと思われがちだが、こちら香港では生活に欠かせない身近なものだ。「ちょっと体調が悪い」「ちょっと脂っぽいものを食べすぎた」「風邪をひきそうだ」「今日は湿気が多くて暑くてたまらない」、等という日常の少しの変化に応じて漢方を取り入れる人々が香港人である。
最近では駅構内にも涼茶を扱うカジュアルな店舗が点在しており、自分で漢方を煎じることもなく、手軽にペットボトルに入ったドリンクを持ち歩けるようにもなった。
そんな香港の人々の生活には欠かすことのできないものが涼茶であるが、この涼茶の名前を使った「鬼佬凉茶」という言葉をあるレストラン&バーの店内で見つけた。「鬼佬凉茶」の「鬼佬」は西洋人の意味。(スラングな意味合いを含む言葉のようである。)
「西洋人の涼茶」。。。なんのことだかお分かりになるだろうか。
そう、ビールのことなのである。
「鬼佬凉茶」という言葉は、この店のビールへの愛情をこめたユニークたっぷりのな演出の一つなのであろう。
「鬼佬凉茶」というネオンがひかる店内
この店舗はクラフトビールなどを出す人気のバー&レストランだ。「鬼佬凉茶」というユニークな造語や、店内に光る香港らしいネオンの装飾、昔ながらの鶏柄のレトロな食器、ガラスのカップに印字された漢字、レトロポップなドラゴンのプリントなど、外国人だけでなく地元の若者もひっきりなしにやってくる大人気の店である。
漢字や昔ながらの柄の食器を使い、現代とレトロさをうまくミックスさせている
窓ガラスにはノスタルジックな色使いの大きまドラゴンのプリントが
この店の人気の秘密は写真を撮らずにはいられない遊び心満載の店内や、豊富な地元のクラフトビールだけではない。フードやノンアルコールドリンクもなかなか美味しく、お酒を飲まない人も気軽に訪れることができる。
経済が厳しくシャッターを下ろす店が多い中で、移転をしながらも人気が衰えることなく親しまれ続けている店だというは、訪れてみればお分かりになるであろう。
皆さんも「鬼佬凉茶」を飲みに足を運んでみてはいかがであろうか。
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