警戒レベルが3に引き上げられてから半月の月日が経った台湾。現在は「レベル3の強化版」として新たな規定が定められた。
今までマスクをしていなかった人たちには警察からの指導から始まり、それでもダメなら罰金というシステムであったが、警察の負担を減らすために、マスクをしていない人がいたら即行で罰金という決まりになった。
また、レストランや食堂のイートインは一切禁止。規則を守らない店は客も含めて罰せられる事となった。
テイクアウトの注文の為に行列を作るファーストフード店
レベル3に引き上げられた際に室内での5人以上の食事も禁じられているのだが、実際に多額の罰金となった人々が毎日のようにニュースで取り上げられるようになった。
南投では帰国後2週間の隔離の決まりを破った中国人を含む6人で飲酒を含む食事をし、合計85万元(日本円約336万円)の罰金処分となった人もいる。
また、なかなか減らない感染者数から、ロックダウンが起きるのではないかという不安に陥った人々や普段外出を控えている人々が買い出しをしにスーパーへ殺到し、特に週末はパニック状態になっていた。
普段外食を習慣としていた台湾人がステイホームを強いられることにより
食糧がなくなるのを恐れて買い溜めに走っているようだ。
スーパーの棚からはカップ麺や乾麺、レトルト食品など、日持ちのするものが空っぽになる現象が起きている。
保存の効く麺類などが買い占められ、スーパー店員の負担になることも
豆腐や卵など、栄養価の高い食べ物は完売になっていた
パニックに陥っていた台湾だが、ここ2、3日程は感染者も徐々に少なくなり、1人あたりの感染者がうつす人数であるRt値もピーク時よりかなり下がった事で、感染状況は落ち着いてきたとされている。
しかしながら楽観視する事はできず、少なからずレベル3の期間である6月14日までは我慢の日々となるであろう。
日中は殆ど人を見る事がなくなった地下鉄MRTの改札
現在はなかなか摂取が進まないワクチンの状況が大きな課題とされており、台湾産のワクチンが7〜8月に完成するという話がある中、海外輸入のワクチンがなぜここまで滞るのかが問題視されている。この事が原因のひとつなり、蔡総統の支持率が一気に下落している。
感染を抑え込んだ優等生と言われていた台湾。せひまたコロナを抑え込み、日常を取り戻してほしい。
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