香港の茶餐廳(ローカル食堂)を訪れると、その大部分の店で食べる事ができる軽食がある。
それは西多士(サイドーシー)と呼ばれる、香港式のフレンチトーストだ。
こちらではおやつ(下午茶)の時間に特に好んで食べられている。
香港版のフレンチトーストは、食パンを卵に絡ませ、それをたっぷりの油で黄金色に揚げた後、バター・メープルシロップなどをかけて頂く、というものだ。薄い食パンを使う場合、パンの間にバター、カヤジャム、ピーナッツバター等のジャム類を挟むことが多い。
とにかく、これでもかという程のカロリーを重ねていくのが西多士。
しかしそういった物ほど美味しいのは、言うまでもない。
店によって揚げ具合、パンの厚さや入れる中身はマチマチであるが、だいたいはこんな姿形のものが出てくる。
美味しそうに揚げられたパンの上にはたっぷりのコンデスミルクとバター。これらを馴染ませて食べるのが美味しいのだ。
こちらは昔ながらのローカルレストランの展示を見に行った時のデコレーション。
茶餐廳(ローカル食堂)定番の西多士、そして香港式ミルクティーが描かれている。
ちなみに西多士の後ろにあるボトルは、メープルシロップ。
自分で好きな分量のメープルシロップをかけられるように、多くの店ではこのようにボトルのまま出してくる。そして客はカロリーを気にせずシロップをたっぷりかけて食べる。
最近ではこの西多士も色々な変化形が出てきた。こちらはハイカロリーが更に強力になった、スーパーハイカロリーの西多士。そう、アイスクリームとホイップクリームのつけ合わせがされているもの。
物凄く悪いことをする気分でオーダーをしたのだが、同行者も周りの人もこれを食べていたので安心したものである。
香港へ来たらカロリーの事は忘れ、一度この不健康だけれど味は抜群の西多士に挑戦していただきたいものである。(文/写真 香港コーディネーター 矢島園子)
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