新型コロナウィルス一色に染まった2020年。台湾政府によるIT技術を駆使した迅速な対応が台湾内のコロナの蔓延を防ぎ、マスク管理のアプリ開発など、世界から注目を受けた年でもあった。
8ヶ月もの間市中感染を防いでいた台湾だが、とある航空会社のニュージーランド人パイロットが自らの感染を知らずに町中を歩いてしまった結果、行動を共にした台湾人女性に感染させてしまい、市中感染ゼロの記録を破り一気に緊張感が走った。また数年に一度の寒波が襲来した為、12月の最終週は多くの人々が外出を控えていた。
12月31日の大晦日、毎年恒例のカウントダウンイベントが各地で開催される。その中でも最も注目度が高いのが台北の超高層ビル101の花火だ。
元旦になった瞬間に巨大なビルから放たれる花火は迫力満点、毎年どのようなテーマになるかが話題なっている。
今年の花火は360度どこから見ても美しく見えるような設計で「愛」をテーマにしている。コロナの蔓延やコロナによる不況で世界中の人々が苦しんだ2020年。世界中の人々に光と愛を届けるという事をイメージしているようだ。
筆者も今年101のある信義區に出かけてみた。
目の前にそびえ立つ101
その日は寒波により体感温度4度と言われていたが、想像していたよりは寒くはなかった。毎回10万人が集まるというこの花火イベント、コロナで海外からの観光客は減ってはいるが、きっと101周辺は歩けない程の人でごったがえしているだろうと覚悟をしていたのだが、、、、。
打ち上げ1時間前の101駅前の様子
想像以上に人が少ないので驚いた。むしろあまりに人がいないので自分がいるエリアは立ち入り禁止なのではないかと心配になった程だ。
周囲の人々に聞いてみたところ、やはり今月起こった市中感染と、寒波の影響で外へ出る人が少ないのだそう。
警備員が整備をしていたものの、自転車が通れる余裕がある程であった
やっと人が集まってきたのは始まる15分前ほど
それでも周辺は空いていて、運営の人々に申し訳ない思いすらした。
カウントダウンの後に共に始まった花火は圧巻!
300秒間の迫力満点のショーに多くの人々が歓声を上げた
今年はまさかこんな近くで見られるとは、少し得した気分ではあったが、あまりに近過ぎて煙が多く、やはりある程度離れているところから見た方が花火の形をはっきり識別できるのかもしれない、それでもドンドンという爆音と共に間近で見る花火は物凄いインパクトであった。たまに頭上に何かの燃えカスが飛んでくる程。日本で開催のイベントであればここまで近くに寄ることは不可能であっただろう。
花火が終わると駅周辺は黒山のひとだかり!
今年は去年の3分の1ほどの人出であったそうだが、やはりこう見るとかなり多くの人々が来ているのが分かる。地下鉄入り口で将棋倒しが起きないように駅は入場規制がされた。入場待ちの人々が退屈をしないように運営スタッフが小さなプレゼントを来場客に向かって投げていた。(これも日本ではあり得ない光景)。運営スタッフの素晴らしい対応により、電車は極度の満員状態にはならず安心して帰宅する事ができた。
来年の花火はどのような気持ちで見る事になるのだろうか、今年一年が世界中の人々にとって素晴らしい一年でありますように。(提供/フライメディア)
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