いまや、日本でも知名度があがり、ポピュラーなジャンルになった中国発の「蘭州ラーメン(蘭州拉面/ランチョウ・ラァーミェン)」。
中国で、この「蘭州ラーメン」は、知らない人がいないほど有名で、みなにこよなく愛されている料理だ。
「馬子禄牛肉麺」の上海1号店がオープン
「蘭州ラーメン」は、あっさりした牛骨スープをベースに、独特のスパイスと手打ちのコシのある麺が特徴で、名前にある“蘭州(地名)”が本場。地元では「牛肉面(ニュウロウミェン)」と呼ぶことが多いようだ。
透き通ったスープが特徴の蘭州ラーメン(上海)
ちなみに、蘭州は、中国の西北部・甘粛省の省都で、戸籍人口は、331.92万人(2019年末、中商産業研究院)。甘粛省と言うと、日本ではあまり聞かない地名かもしれないが、敦煌の莫高窟などの世界遺産を上げると、位置関係が分かりやすくなるかもしれない。西安と並び、シルクロードへの出発点とも言われる。
この本場、蘭州で100年以上の歴史をもつ「蘭州ラーメン」の老舗が「馬子禄(マ・ーズゥ・ルゥー)牛肉麺」だ。日本にも、2017年に上陸し、当時、メディアでも大きくとりあげられ、話題となった。
入口にあるカウンターで注文するために並ぶお客(上海)
上海でもご多分にもれず、あちこちに蘭州ラーメン店を見かけ、多くのファンがいるので、今回(2020年)、この老舗「馬子禄牛肉麺」の上海1号店がオープンしたと聞き、「これまで上海に出店していなかったのか?」と逆に驚く。
メニューもシンプル!麺の太さを選んで楽しもう(上海)
ともあれ、上海きってのグルメストリート・呉江路に満を期して登場。早速、店舗へ行ってみると、ランチタイムとあって、行列ができる盛況ぶりを見せていた。
メニューはシンプルで、麺は、看板である「馬子禄牛肉麺」のみ。麺は、回転がはやく、さほど待たずに、席につける。
店内はあっという間に満席になる(上海)
注文方法だが、入口のカウンターで注文と支払いを済ませ、受け取った番号札を自分のテーブルの読み取り機に差しこむシステムだ。
注文のときに麺の太さも選ぶ。麺の太さは、一般に、毛細(極細)、細(細麺)、二細(やや細)、三細(少し細め)、韭葉(少し太めの麺)、寛(やや太)、大寛(太麺)などがあるが、地元など通(ツウ)でないかぎり、こうした麺の種類はあまり知られていなく、たいていは、細い(細麺)か、太い(寛麺)かの2択で注文することが多いようだ。値段は、太さに関係なく、一杯28元(約450円)。
麺の太さを選ぶ!細麺(左)と寛麺(右)
スープの味には、独特の香辛料を使い、また香菜(パクチー)も入っているので、好みは分かれるかもしれないが、苦手な人は、香菜抜きの注文もできる。具はシンプルで、大根と牛肉のスライス。
唐辛子油とお酢は好みでいれる(上海)
蘭州ラーメンは、「一清、二白、三紅、四緑、五黄」の麺と呼ばれるが、これは、透き通ったスープ(清)、大根(白)、唐辛子油(紅)、パクチーや葉ニンニク(緑)、麺の色(黄)といった蘭州ラーメンの特徴を表した言葉だ。
上海で人気の高い「伊祥・敦煌楼」の蘭州ラーメン
「馬子禄牛肉麺」のほかに観光客におすすめなのは、「伊祥・敦煌楼」。ここも、地元民や駐在員に愛されている有名な「蘭州ラーメン」のお店。
「蘭州ラーメン」は、透き通ったスープに麺と少しの具と、派手さはないが、素朴で飽きのこない味だ。今、コロナ下で、現地まで旅行できないが、舌先だけでも各地のグルメを楽しみたい。
馬子禄牛肉麺:上海市呉江路277号
最寄り駅は、地下鉄2、12、13号線「南京西路」駅。
伊祥•敦煌楼(中山公園店):上海市長寧路436号
最寄り駅は、地下鉄2、11号線「江蘇路」駅。
参考:https://s.askci.com/news/hongguan/20200327/1346241158551.shtml
http://k.sina.com.cn/article_2185658800_p824681b002700mbxf.html?from=food#p=1
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