訪日外国人観光客が益々増えているのですが、数が限られている日本のレストランやホテルなどの施設では、団体客に対するサービスが行き届かないという現状が浮かび始めているそうです。そういった問題を解決するため、最近、外国人専用の体験型レストランという新しいコンセプトのお店が徐々に日本に現れはじめています。
東京六本木にある和食レストランでは、“外国人専用”と書かれた看板が置かれていて、店内には日本特有のオープンキッチンが設置されており、職人が料理を作っているところを見ながら、日本の飲食文化に対する理解を深め、より深く和食文化を体験することができます。
来店客は90分間で寿司の歴史や、種類などの知識を身に着けることができ、寿司作りの体験をすることも可能で、更に寿司職人としての“合格証書”をもらえるそうです。また、日本の代表的な忍者、舞妓などのショーも楽しめます。
但し、“外国人専用”というコンセプトについては、中国人観光客の意見はそれぞれのようです。ある方は、そのやり方は表面的には素晴らしいアイディアだと思えますが、実際は日中の民間人との“隔離政策”ではないかという意見があるそうです。また一方では、言葉の壁、道に迷っている外国人観光者にとっては、短時間で集中的に日本の食文化を体験できることは、素晴らしいアイディアであるという意見もあります。
店側の考えとしては、この経営方式は外国人を排斥するためではなく、日本のおもてなしの表現の一つであり、中国や海外からの観光客に日本の文化を分かりやすく伝えようと考えた結果だそうです。また、さまざまな国の外国語に対応できますので、外国人観光客にとっては、一層良いサービスを実感してもらうことができます。偶然お店を訪れた外国人客にも常連客になってほしいと考えているそうです。