2018年10月22日、新浪によると、浙江省杭州市にある病院に、伝統的な「蜂の毒療法」を操るベテラン医師がいる。
蜂の毒療法と聞くと何やら怪しげな印象を覚えるが、浙江省の杭州市の市赤十字会病院にはれっきとした「中医蜂療法科」があるのだ。
診察室では、関節炎を患って腕が上がらなくなったという60代の男性が治療を受けていた。蜂の毒療法のプロフェッショナルである張金禄医師が生きたミツバチをピンセットでつまみ取り、肩の患部にあてがって蜂の腹を押す。出てきた針が患部の皮膚に刺さり、毒が注入される。患者の多くはお年寄りで、まるで寄り合いにでも来るかのように治療に訪れる。ある老婦人曰く「刺された時はとても痛いが、普段の関節の痛みに比べればマシだね」とのことである。
(病院で蜂の毒療法を施す張金禄医師 出典:都市快報)
午前7時から正午までの診療時間中、70歳の張医師は全く動きを止めることなく40人あまりの患者に治療を施した。パソコンデスク上のボトルには、「犠牲」となったミツバチが500匹ほど入っている。患者で多いのはリウマチ、強直性脊椎炎で、頚椎や肩の炎症、テニス肘、さらには月経痛やしもやけの症状を訴えてやってくる患者もいるようだ。ただ、アレルギーや内臓疾患を持っている人には使えないという。
(ボトルには、「犠牲」になったミツバチたちが…… 出典:都市快報)
“針がツボを刺激し、体内に入った毒が消炎、鎮痛といった薬理効果を発揮し、こわばった筋肉や関節を柔らかくする。昔は養蜂家がやっていたのを見たことがあるが、今杭州の正規病院でやっているのはウチだけでしょう」と張医師は語った。
同病院の蜂診療科ができたのは1990年。すでに30年近い歴史を持つ。蜂の毒療法は中国の伝統医学に存在し、病院でやってほしいという多くの市民の声に答えて設置されたという。張医師は今、1万匹近いミツバチが入っている飼育箱を6つ所有し、ミツバチを育てている。使っているのは生命力が強いイタリア産のミツバチで、前は養蜂家の友人に頼んでいたが、面倒になり自分で育てるようになった。
(患部にミツバチをあてがい、チクンと一刺し 出典:都市快報)
かくして「伝統医学の医師兼養蜂家」となった張医師は「蜂の毒療法はシンプルながら高い効果がある。しかし、大量の蜂を飼えなければダメだ。この療法を伝えていきたいが、娘が今学んでいる最中。娘は小さい頃から私の影響を受けてきたから、最良の弟子だね」と語っている。
(情報源:https://news.sina.com.cn/s/2018-10-22/doc-ifxeuwws6787638.shtml)
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