香港映画の黄金時代とも言われる80~90年代には、多くの名作が世界を魅了しました。日本にも数多くのファンに愛された映画たち…、当時の、あの見覚えのあるロケ地が今はどうなっているか気になりませんか?
弊社は過去に何度か、香港映画に関するテレビ番組の撮影を手伝わせていただきました。今回は香港にとって歴史的なのロケ地2か所の今を見てみようと思います。
まず1986年に公開された《男たちの挽歌》(原題:英雄本色)は香港の警察とマフィアの抗争に関するアクション映画。監督はジョン・ウー、主演はチョウ・ユンファ。香港ノワールとも言われるこの代表作は香港の様々な特徴のある街中で撮影しました。
そのひとつはセントラルにある、主人公が登場するシーンの後ろに映る「香港終審法院」です。観光客にとって必見の観光スポットです。
香港終審法院という植民地時代からあった建物は、かつて立法会、最高法院としても使われており、外観はとてもきれいで、政治的な重要な場所です。《男たちの挽歌》はここをロケ地として使って、重要な歴史のある植民地だった香港のイメージを描きました。下記の写真のようにこの西洋風の建物は35年以上経った今でもそのままですが、周りの高層ビルは当時より多く、ショッピングモールや豪華なホテルに生まれ変わったところもたくさんあります。
ここは香港映画やテレビドラマがよく使うロケ地で、特に裁判所に関わるシーンはほぼ必ずこの建物を映します。ビルの屋根に女神像が設置されており、目隠しをし、手に天秤を持って正義を象徴しています。
(左)《男たちの挽歌》主人公の登場シーン
(右)2020年の香港終審法院
出典:ネット写真
そして1997に公開された《メイド・イン・ホンコン》(原題:香港製造)という映画は、若者が生と死についての物語を通して、香港市民が当時の社会や将来に対する気持ちを描きました。1997年はご存知通り、香港が返還された歴史的に重要な年です。この映画は香港の多くの団地エリアで撮影しており、中でも「瀝源邨(レッユンチュン)」という場所が一番印象的です。
映画の主人公は、実際にこの団地に住んでいるという設定で、バスケットボールコートにいるシーンがありました。そのバスケットボールコートはコロナ禍で封鎖された時期もありましたが、後ろにある住宅は新しく塗り替えされ、よりカラフルな外観になっています。また、この団地の住宅ビルは7棟あり、ネーミングにも面白い意味あります。それぞれのビル名の頭文字を合わせれば、「栄華富貴福禄寿」という中国語では縁起のいい文字が使われています。皆さんが行く機会があればぜひまわって探してみてほしいところです。
(左)《メイド・イン・ホンコン》主人公たちの登場シーン
(右)2020年の瀝源邨
出典:ネット写真
香港ではまだまだ数え切れないほど名作のロケ地がありますが、皆さんが気に入っている香港映画のあのシーンがどこで撮影されたか、今はどうなっているのか、ご存知ならぜひコメント欄で教えてください。また、香港ロケにご興味がある方は、ぜひ弊社にお問い合わせくださいね!(フライメディア・ジャッキー)
株式会社フライメディアは、映像制作を中心に、海外、主に中国、台湾、香港のリサーチ、コーディネーションサービス、ライブ配信サービスをご提供している会社です。
本日御紹介した「香港名作映画のあのロケ地の今は…」関連についてもっと知りたい方、ロケにご興味のある方は、是非お問い合わせください。