去る7月7日、香港島の銅鑼湾(コーズウェイベイ)にDON DON DONKI (ドンドンドンキ)3号店がオープンした。
DON DON DONKIは日本のディスカウント・ストア「ドン・キホーテ」の東南アジアでの展開名だ。
1号店は2019年7月に九龍の繁華街・尖沙咀に、2号店は2019年12月荃灣に、そして3号店が今回銅鑼湾にオープンした。
昨年6月以降の抗議活動や現在世界を襲っている新型コロナウィルス感染症の影響を受け、多くの小売店やレストランが撤退を余儀なくされている中で、DON DON DONKIは異例の快進撃を繰り広げているのではないだろうか。
もともと香港人の日本好きは、広く知られている。
趣味は海外旅行という香港人の中でも特に人気の渡航先は、台湾・日本・タイがあげられる。
また日本を訪れる香港人の多くはリピーターであり、年に何度も訪れるというツワモノさえ存在する。(訪日香港人の約86%がリピーターであるというデーターを、インバウンド専用のサイトで見たことがある)
そして海外旅行に出かけられなくなった今、日本を愛する香港人にとってこのDON DON DONKIはかけがえのない場所となっているようだ。どの店舗をいつ訪れても多くの客で賑わいをみせ、客足が途切れることはない。
もう一つDON DON DONKIの凄さは いずれの店舗も最高の立地で展開されているという事ではないか、と考える。
今回の3店舗目は初の香港島への出店となるが、多くの商業施設と若者が集まる人気エリア・銅鑼湾が選ばれている。
MTR(地下鉄)駅からも徒歩数分という好立地に合計4フロアという巨大店舗をオープンしたのだから、驚くばかりである。
こちらが3店舗目の外観
オープン当日の朝に撮影をしたものだ。道行く人が大きな黄色い看板を見あげながら歩いていた。
そしてオープン時間近くなると、このように長蛇の列が・・
この後も行列が途切れることはなかった。
実際どの店舗も同じような人気であり、1号店がオープンした際も、暫くの期間は入店をする為に並ぶ必要があるほどだった。
DON DON DONKIの進出を喜ぶのは香港人だけではない。筆者のような香港在住日本人も、喜んで受け入れている。
広い店内とその品揃えが何より素晴らしい。皆口を揃え、日本帰国時に買出しをする量が減ったと言うが、その通りだと感じている。
筆者も第3店舗目となる銅鑼湾店を訪れてみたが、店内の広さと生鮮食品類や肉類、そして出来合えの惣菜の多さに驚いた。
店内にいるとそこが香港であるという事を忘れてしまうような、ラインナップだ。
地元スーパーではなかなか入手し難い種類の肉も、ここに来ればたくさんある
日本の果物や野菜の品揃えも抜群だ
ここで売られているものの種類の豊富さは、日本のスーパーにひけをとらないはず
今までも香港の至るところで日本の品物を買うことはできた。
ただ、この店のアイテムの量の多さを見ると、圧倒される。1度や2度の来店では全て見ることができない程の品物が並び、歩き回りながらその都度面白いものを見つける楽しみがある。
これは日本のドン・キホーテと同じである。
このDON DON DONKI、海外に出られない香港人や在住日本人の間で、暫くの間は癒しと楽しみの空間となってくれそうだ。(文/写真 香港コーディネーター 矢島園子)