香港で人気の米線チェーン店、 譚仔三哥(タムジャイ サムゴー)が日本へ進出した。
3月31日には日本1号店である「新宿中央通り店」が開店、4月14日に2号店「吉祥寺店」、続けて5月19日には3号店となる「恵比寿店」がオープンする。
1号店開店の際は、食事どきともなると行列ができていたそうである。今後店舗数が増すことで益々多くの人々が米線を口にする機会が訪れ、それに連れて日本での人気も益々増すのではないだろうか。
この 譚仔三哥(タムジャイ サムゴー)を運営するのは株式会社トリドールホールディングス。香港でローカルっ子に人気の「丸亀製麺」も同社の経営だ。そして今回満を持して譚仔三哥の日本開店となった訳である。
譚仔三哥で提供しているのは米線と呼ばれるスープ麺。そもそも米線とは何であるかを説明したい。米線は中国雲南省発祥の米から作られた麺の事を指す。白く柔らかであっさりした味とツルっと、そしてもっちりとした食感を味わうことができる。そして辛かったり酸っぱかったりした店ごとに特色があるスープや、選べるトッピングと共に食される事が多い。腹持ちがよく満足感を得られる麺である。
譚仔三哥では各種材料やスパイスを調合して作り上げた6種類のスープ~ 麻辣(マーラー)、番茄湯(トマト)、清湯(クリアスープ)、酸辣(サンラー)、ウー辣(ウーラー)、三哥酸辣(サムゴーサンラー)~、10段階に指定できる辛さ、25種のトッピングから自分にあった麺をカスタマイズして注文する事ができる。
そして譚仔三哥の日本店舗のキャッチコピーに使われたのが、「まだ日本語に訳せないウマさ」というコピー。
確かに聞きなれないスープや米線を日本語で表すのは困難であるかもしれない。が、新しい食べ物とその味を想像してワクワクさせるようなこのキャッチコピーと譚仔三哥の米線の存在が、長らく旅に出かけることができない時代の若者や辛いものファン・新しいもの好き・アジア飯ファンの心をぐっと捉えたようであり、オープンと同時に行列となっているようだ。
筆者がよく行く米線店にて、辛さ1、もやしと牛バラとシイタケを追加した米線
確かに譚仔三哥の米線は美味しい。昔は辛いものを好まない人が多かったようである香港であるが、昨今では女性や若者を中心に四川料理やタイ料理などのファンが増えている。街中には譚仔三哥も多く、当地でも昼時や夕食時には空き席を探すのが困難なほど人気だ。また人気と味から、過去にはミシュランのビブグルマンを連続で獲得している。
そのスパイシーな味や香り、コクと旨み、酸っぱさなどが絶妙である事やカスタマイズできることから辛さが苦手な人や食べたいものが違う仲間と行っても満足できることが人気要因のひとつであるかもしれない。
そしてもう1つ付け加えたいのが、香港には譚仔三哥以外の米線店が多く存在するという事である。市民が多く住む町には個人経営の米線店が多く存在する。それほど市民に受け入れられている食べ物なのである。
チェーン店も譚仔三哥以外に「南記粉麵(米線以外の麺も選べる。お勧めは招牌炸魚肉春卷というトッピング)」等も存在し、街を歩いていれば必ず何かしら目にする事ができるであろう。広東語のローカル情報ではどこの店の米線が美味しいかというエリアごとの特集もよく目にする事ができる。
南記粉麵の店の入口
新しいオシャレな米線店ができていた
譚仔雲南米線も多くの人で常に賑わっている
これからパスタ類やソバ等が高騰をするとも言われる世の中で、米を原料とする米線に期待を寄せる声もあるそうだ。
「まだ日本語に訳せないウマさ」の新感覚のヌードル米線をぜひ日本で一度お試しいただき、それから旅行が自由になった際はグルメの町香港で様々な店の味をお試しいただきたいものである。
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