2018年2月21日、騰訊網によると、陝西省西安市で、飲み終わった小さなおちょこを地面に投げて割る「砕碗」を特徴とした飲み屋の軒先にできた、おちょこの大きな山が注目を集めている。
このお店があるのは、西安市内の城壁近くにある観光スポット・永興坊。店の軒先には、客が飲み捨てて行った陶器のおちょこがうず高く積まれており、この店の看板になっている。供されるお酒は、陝西省でよく飲まれている米を原料とした醸造酒・米酒であり、おちょこ1杯で5元(約84円)となっている。中国のお酒というと白酒などアルコール度数の高いお酒を想起するが、この米酒はアルコール度数が低く、お酒に弱い人でも1杯飲むくらいなら全く問題ないようだ。
それゆえ、好奇心から5元(約84円)払って米酒を飲み、飲み終わったおちょこを山にめがけて投げて楽しむ人が多くなっている。特に今年の春節では人気が爆発したようで、1年前の写真と見比べてみるとおちょこの山が格段に大きくなったことが見て取れる。
店が売り物にしている「砕碗」という風習は、陝西省南部の嵐皋(らんこう)県に伝わるもので、客人をもてなす際の儀式なのだという。まず、お酒がなみなみと注がれたおちょこを両手で持ち、頭の上に高く掲げ、心の中で願い事を唱える。それからお酒を一気に飲み干し、おちょこを地面に向かって思いっきり投げつけて割る。その際、「砕砕平安」と叫ぶ。おちょこを割る「砕」と同じ音の「歳」とを掛けた洒落であり、「歳歳平安」すなわち毎年の無事につながるのである。割れる時のパリンという音も、悩みを断ち切り福を呼ぶ効果があると言われている。
実にユニークなお酒の飲み方であるが、中には「一度飲んだだけでおちょこを割ってしまうなんて、無駄遣いもはなはだしい!しかも環境汚染になるじゃないか!」と批判的な見方をする人もいるようだ。確かに、山がさらに大きくなったらどうやって処分するのかが気になるところではある。
(情報源:http://new.qq.com/omn/20180222/20180222A041FQ.html#p=1)
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