香港の秋の味覚の代表格と言えば上海蟹。
上海蟹は10-11月頃がベストシーズンと言われており、現地香港では大閘蟹と呼ばれており、蒸して黒酢と共に濃厚な蟹味噌を味能するのが一般的な食べ方である。
この時期になると蟹専門店では重さや仕入れた地域ごとによってさまざまな値段がつけられた蟹が売られており、またレストランでは上海蟹のコース料理が提供されている。では上海蟹は蒸す以外にどうやって食べられているのだろうか。
今回は香港市内のレストランで提供されている、上海蟹尽くしのコース料理の一部をご案内してみたい。
秋が深まるにつれて体が大きくなり、身がしっかりと重くなり味噌や白子の旨味が増すと言われている上海蟹。
写真のように蟹を赤くなるまで蒸し、主に味噌を食べるという食し方が主流である。一般家庭では上海蟹をたくさん買ってきて蒸しあげ、一人数杯の蟹を黙々と食べるという家庭も多いようだ。(ただし蟹は体を冷やすと言われているので食べすぎには注意。また蟹を食べながら体を冷やさないように生姜湯などを飲む事も勧められている)。
では蒸した蟹を解体して味噌を食べる以外に、どんな料理が提供されているのだろうか。意外とよく見かけるメニューからご紹介してみたい。
まずコース料理を頼むとよく出てくるのが、下の写真のような蟹味噌や蟹仔を使ったスープ。フカヒレや海鮮と共に蟹味噌、蟹仔をじっくり煮込んだスープはコクと深みのある味わい深いスープとなっている。
また蟹味噌入りの小籠包も、この季節になるとよく見かけるメニューのひとつだ。小籠包のスープが黄色く蟹味噌がたっぷり染みているのが分かる。これも濃厚な味わいの一品である。
他によく見かけるのが、蟹味噌餡をかけたご飯や麺。濃厚な餡をたっぷり混ぜながら頂くご飯や麺は絶品である。
また代わり映えとしては、ガーリックパンの上に蟹味噌餡をかけるといったものも見かけた事がある。
また現地では有名なイタリアンレストランでは蟹餡を混ぜたパスタを提供しており、SNSでひときわ目を引いていた。写真はもち米の上に餡をかけたもの。
他のメニューはレストランそれぞれの、シェフの腕の見せどころといった所であろうか。
筆者が訪れたレストランでは下記の写真のようなメニューを提供していた。まずは魚と蝦のすりつぶしたものをフライにして、そこに蟹味噌の餡をかけたもの。
こちらはあっさりした小魚に蟹味噌を和えたもの。柔らかで優しい味であった。
ホタテ、卵白と蟹仔を焼き上げたもの。蟹の甲羅の中に具を入れてから焼き上げており、非常に味わい深い絶品であった。
他にもレストランごとにシェフが腕を振るった様々な上海蟹料理が提供されている。どのレストランも大混雑をしており、時間制限を設けながら対応をしているのもこの季節ならでは。
来年の今ころは世界各国からの旅行者も上海蟹を堪能しているに違いない。
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