今年の夏は、世界各地で記録的な猛暑となっている。上海でも摂氏40度近くまで気温が上昇するなど、異例の猛暑となり、「高温赤色警報」が度々発令され、屋外での作業や活動を控えるよう注意を促している。
「高温赤色警報」とは、気温が今後24時間以内に摂氏40度以上に上昇すると予測されることを意味する。ちなみに、中国中央気象台が発令する気象警報は4段階で、警戒レベルが高い順に赤、オレンジ、黄、青となる。
日中は暑さで人もまばら…(上海)
この猛暑下で外出する人や買い物客が少ない中、フードデリバリーの配達バイクが忙しそうに走り回っている。暑さで外食する人も減り、デリバリーを選択する人が増えているせいか、いつもより配達に時間がかかっているようだ。配達ピーク時間を過ぎる頃には、地下鉄駅やショッピングモールの入口など冷房が効いているところで涼む配達員の姿も多く見かける。
緑豆ドリンクは夏の定番!
中国語で熱中症は「中暑(ヂョオン・シュ)」と言うが、この時期はSNSでも暑さ対策が話題にあがる。
市場に並ぶスイカもお手頃価格!(上海)
例えば、身体のほてりを取る作用がある食べ物の定番として「緑豆(りょくどう)」、スイカやキュウリがあるが、こうした食材を使ったドリンクやスイーツがSNSでも頻繁に紹介されている。
南方でよく見る糖水「清補涼」も体内の熱を冷ます冷たいスープ
また、「涼茶(リャン・チャ)」と呼ばれる飲み物もある。「涼茶」は、身体の熱を冷ます飲み物で、生薬をお茶のように煮出して飲む、中国独自の飲料ジャンルである。主に広東省など華南エリアの伝統的な飲み物であったが、今や中国全土に広まっている。
観光地の売店でもスイカのカット売りが!
また、夏の最も暑い時期を「三伏(さんぷく)」と言い、「冬病夏治(夏の間に冬の病気を治す)」という考え方から、この時期に「三伏貼」をしたり、冷たいものを避けるなど飲食に気をつけたりと伝統的な習慣が継承されている。三伏は初伏(しょふく)、中伏(ちゅうふく)、末伏(まっぷく)の総称で、2023年は7月11日から8月10日までが三伏期間となる。
すでに暑さのピークではないかと思えるほどの猛暑が続くが、夏本番はまだまだこれからだ。
*緑豆、涼茶、三伏については下記ブログの記事でも詳しく紹介している。
緑豆:https://flymedia.co.jp/news/blog-asia/5256/
涼茶:https://flymedia.co.jp/香港・鬼佬凉茶
https://flymedia.co.jp/news/blog-asia/5374/
三伏:https://flymedia.co.jp/中医学ケア・三伏貼
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