電気炊飯器、電気オーブンレンジ、電気圧力鍋、ノンフライヤーなど、現代においては様々な調理用家電製品が普及している。材料を入れてボタンを押せばあとは機械が調理してくれる便利さは、一度使ってしまうと手放せなくなるほどだ。ただ、自動調理が得意なものは煮物やグリルで、頻繁に鍋の中身をかき混ぜるような炒め物の自動調理機というのは、家庭用ではあまり見かけないのではないだろうか。
■一見炊飯器のようなフォルムに隠された秘密とは…
しかし、中国では加熱だけでなく鍋の中の具材をかき回しながら炒めてくれる自動炒め鍋が販売されている。業務用ではなく、家庭で使えるサイズの炒め鍋だ。電気炊飯器を押しつぶして平らにしたようなフォルムをした本体の真ん中あたりに、蓋付きの炒め鍋がセットされている。コンパクトな炊飯器をと言われれば信じてしまいそうな形状だが、蓋の裏側には調理中に具材をかき回す「翼」がついているところ、炒め鍋に折り畳み式の取っ手がついているところが決定的に違う。
■材料の切り方から、作り方を細かく教えてくれる
具材を切って入れ、調味料を加えたうえでスイッチを入れれば自動で炒めてくれるというのが基本的な機能で、本体には78種類のレシピがインプットされ、それぞれの料理に合った火加減と調理時間が設定されている。また、本体前方に配置されたボタンと画面で作りたい料理を選択すると、使う材料や分量のほか、下ごしらえの仕方まで紹介してくれる。切り方のデモ映像まで用意されているという周到ぶりで、これならあまり料理が得意でない人も材料さえ揃えれば簡単に炒め料理が作れそうだ。また、Wi-fiやBluetoothによってスマートフォンと接続ができ、専用のアプリをダウンロードすることでさらに119種類の料理を自動調理できる。
■手軽で便利、しかも油が飛び散らない
実際にこの「スマート炒め鍋」を使って調理をしてみると、蓋をした鍋の中で具材がぐるぐる回りながら炒められていく様子が見えて楽しい。中国の炒め料理はたっぷりの油と強い火力で炒めるため、キッチンに油煙が充満しがちだが、この鍋は電気加熱によって蒸気だけを逃すので、キッチンが油まみれになる心配もない。うまく使いこなすことができれば、料理の手間を大いに省いてくれる強い味方になることだろう。
煮る、焼く、蒸す、揚げるといった基本的な調理が全自動でできるようなった。材料の皮をむいたり、切ったり、下味をつけたりといった下ごしらえの部分まで全自動化され、本当に材料だけ用意すれば後は機械がすべてやってくれるという時代がやってくるのも、もうすぐかもしれない。
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