今なお、外出自粛、自宅待機モードが続く上海。2月10日より、一部の企業が在宅勤務や時短勤務などで再開している。
地下鉄や公共バスも2月上旬に比べ、乗客が増えてきているが、それでも、通常に比べれば、車両はガラガラの状態。
外に出れば、マスク着用率100%と、かつての中国からは想像できない、“異様な感じ”ではあるが、感染拡大防止に対する徹底管理には「すごい!」の一言だ。
飲食店、ショッピングモールや公共交通機関など、まだまだ通常運転に戻るまでに時間がかかりそうだ。
地下鉄の各駅で自動検温を実施中(2月20日撮影)
とくに、ほとんどの飲食店は、行政の指導により店内飲食が制限されている。不特定多数と濃厚接触をしやすいフードコートなどは軒並み休業。
こうした状況になり、これまでデリバリーやテイクアウトサービスを実施していなかった店舗もそのビジネスモデルを変えざるを得なくなり、フードデリバリーを始めるなど、新型コロナウイルスから受ける影響は大きい。
再開日未定で、休業中のフードコート(2月20日撮影)
企業の社員食堂なども感染拡大を防ぐ様々な対策をしていると聞く。例えば、対面で着席しないように指導したり、さながら試験会場のように、一方向で間隔をあけて座席を配置したりと工夫している。弁当の持参をすすめる企業もある。多数の人と接触することをできるだけ避けるためだ。
上海の日本人駐在員も、食事などで生活の不便さを感じているようだ。自宅と会社の往復以外、できるだけ外出は自粛しているという。一部の日系レストランなどで時短営業しているが、外食することじたいが自粛ムードという雰囲気なので、自炊やフードデリバリーが中心となる食生活がつづく。長期戦になればストレスもたまる。
実際、自宅待機生活が長くなり、引きこもることでの、精神的な疲れやストレスが心配されている。ネット配信アプリでも“ストレスを解消するために自宅でできる運動”、ストレス・コントロールに関する相談や講座といった関連のコンテンツが増えてきた。
閑散とする上海・静安寺駅周辺の街並み(2月20日撮影)
今週は、街にも上海市外から戻ってきた人たちが少しずつ増えてきたし、道路を走る車も多くなってきた。少しずつだが、街が動きだした印象を受ける。マスクをしていても、笑顔を見ることが多くなってきた。
日常生活が戻る日も近いことを願い、今は正しい知識で感染をしっかり予防することが大事だ。「中国加油!(頑張れ!中国)」
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