2017年4月8日、中華網によると、中国・河南省修武県の観光名所・青龍峡に「中国一愛情深い村」と呼ばれる村がある。現在20世帯あまり、100人あまりが暮らす海抜1000メートル以上の高地にあるこの村では、みんなが愛情の力を信じているのだ。
現地には、愛情にまつわる「青龍伝説」があるという。明の時代、天から下った青龍が人の姿になり農夫として雇われていた。夏の盛り、日照り続きで田畑が枯れそうになると、青龍は夜な夜な人びとが寝静まったのを見て田畑に水を引き込んだ。青龍が人間ではないこと、娘が青龍の思いを寄せていることに気づいた雇い主は、娘を青龍の嫁にすることを決める。そして青龍と娘は夫婦として仲睦まじく暮らしたという。村人は代々この伝説を信じ、夫婦の愛情を大切にしてきた。
結婚して35歳になる張さん夫妻は、結婚当時はとにかく貧しくて結納品などなかったと振り返る。「相手を見てよければ、それで決まりだった」と語る妻に、張さんはハハハと笑った。夫婦喧嘩が全くないわけではないが、10分を超えたことは1度もないとのこと。「怒るのは体に悪いから」と相手への気遣いが先に立つ。これまで一度も一緒に写真を撮ったことがないというご両人。記者が記念撮影しようとすると、張さんが嬉しそうに妻の肩に手をやり、妻が恥ずかしそうにするという微笑ましい一幕も見られた。
李さん夫婦は今年結婚50年の金婚式を迎えた。20歳の時に隣村の娘だった妻と出会い、互いに一目惚れ。結納品は鋤と籠だけだった。「ケンカはほとんどない。何でも話し合って決めてきた。妻が喜べば、自分も嬉しい」と李さんは語った。この村に住むみんなが、張さん夫妻や李さん夫妻のようなのだ。村には愛情の象徴とされる、高さ17メートル、幹の直径4.5メートル、樹齢1800年という楡の大木があり、結婚時にはみんなここで永遠の愛を誓う。そもそもここには、離婚という概念がないのだ。
青龍峡が観光地として発展するのに伴い、話を聞きつけた多くの観光客が恋愛スポットとして村を訪れるようになった。村にWiFiが通るなど、生活にも変化が生まれているが、愛情を大切にする村民の心だけは、いつまでも変わらない。
(情報源:http://news.china.com/socialgd/10000169/20170408/30399119_all.html)
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