2022年6月1日、上海市の都市封鎖が一部エリアを除き解除され、上海市民は、「歴史に残る1日になった」と、待ち望んでいた解除の日をそれぞれのスタイルで祝った。
5月31日の夜、まるで新年を迎えるかのようなカウントダウンが始まり、6月1日午前0時、遠くで花火や爆竹を鳴らす音が聞こえる。マイカー族は深夜のドライブを楽しみ、歓声を上げて外へ繰り出す人たちの“真夜中の”暗闇動画でSNSもにぎわう。
封鎖解除初日の市内の風景(上海・2022年6月1日撮影)
都市封鎖当初、長期化するとは誰もが予測していなかった。そのため、食料の備蓄不足、生活環境の急激な変化、医療現場の逼迫など、未曾有の大混乱に陥り、上海で生活する誰もが不安を抱きながら過ごしてきた封鎖期間。当然、多くの試練を経験した後の解除は言葉で言い表せないほど感慨深いものがある。
封鎖解除初日のショッピングモール内の様子(上海・2022年6月1日撮影)
解除初日、市内の繁華街である淮海中路や南京西路を歩いてみると、多くの人が繰り出している。当然、封鎖前と比べれば人出は少なく、多くの店舗が閉まっているか又は店先だけで販売している状況だが、それでも街ゆく人たちには笑顔があふれていた。久しぶりに“リアル”で出会う友人、親戚、仲間...実際に会って会話ができることがどれだけ貴重なことか、多くが封鎖期間で感じたことだ。
営業している店舗には行列!(上海・2022年6月1日撮影)
ところで、解除になったとはいえ、条件付きであるため、生活環境が完全に自由になるまでしばらく時間がかかる。例えば、地下鉄やバスなど公共交通手段を利用するには、72時間以内のPCR検査陰性証明が必要になるし、公共施設だけではなく、オフィスビル、ショッピングモール、スーパー、コンビニエンスストアなど、建物のどこに入るにも「場所QRコード(場所碼)」や「健康情報QRコード(健康碼、随申碼)」の提示が求められる。
慣れない「場所コード」の提示に長蛇の列ができる(上海・2022年6月1日撮影)
現地で、「亮碼(リャンマー/QRコードの提示)」と言われるが、どこへ行ってもスマートフォンで「亮碼」する光景が見られた。6月1日は初日だったせいもあり、この「亮碼」に時間がかかり、入店するために行列ができているショッピングモールもあった。
市内のスーパーにも多くの人がつめかけた(上海・2022年6月1日撮影)
一人ひとりのデータをチェックするため、スタッフが数名ついて、QRコードに表示される陰性証明の“時間”を確認する。
どこへ入るにも場所コードスキャン必須に!(上海・2022年6月1日撮影)
また、入店するときに、これらのコードをスキャンすると、赤・黄色・緑3色で管理されている健康状態を示すQRコードやPCR検査、抗原検査の陰性証明データがモニターに表示されるところもある。72時間を過ぎていると入場するには『無効』になるため、行列の中には改めてPCR検査を受けるように言われる人もいる。
地下鉄直結のモール入口でもQRコードチェック!(上海・2022年6月1日撮影)
そのためだけではないが、上海市内のいたるところに『PCR検査場』が設置されている。会社に出勤するには、2〜3日に1度はPCR検査を受けないと、「72時間以内の陰性証明」という条件がクリアできないので、出勤族にとっては、しばらくの間、PCR検査に追われる日々が続く。
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