今年も残すところあと2ヶ月あまり。師走に入ると、全国でお正月の準備が始まり、街中でしめ縄やしめ飾りを見かけるようになるが、今回は、日本のお正月に欠かせないしめ飾りの材料となる「マコモ」と上海の関わりについて紹介する。
上海郊外にマコモの生産基地がある!
「マコモ」という言葉は、あまり聞いたことがないかもしれない。「マコモ」は漢字で「真菰」と書く。キノコ類をイメージするかもしれないが、「マコモ」はイネ科マコモ属の多年草。水のある川辺、湿地、沼地に生息し、日本では、古来より神社や神事に用いられている神聖な植物だという。
根本の茎は「マコモダケ」と呼ばれる(上海)
この「マコモ」は、お正月のしめ縄やしめ飾りの土台として用いられる。
手作業でしめ飾りをつくる(上海)
最近では、根本の茎が「マコモダケ(マコモタケ)」と呼ばれ、食用として食卓にもあがるが、「マコモダケ」は、植物繊維が豊富で、腸内環境を整え、便秘解消に役立つとも言われ、近年注目を集める。
出来上がった土台は倉庫で保管される(上海)
ところで、上海で「マコモ」を使ってしめ縄の土台が編まれていることはあまり知られていない。
上海市青浦区・練塘鎮(リィエンタン・ジェン)に「マコモ」の生産地があるのだが、上海に在住する日本人ですら、ほとんどが「えっ、そうなの?」と驚くくらい、現地でも知っている人は少ない。
倉庫で出荷を待つしめ飾りの土台
「練塘鎮」では、およそ20年前からこのマコモを使ってしめ縄やしめ飾り用の土台を編み、日本に出荷しているという。現地工場では、日本市場のニーズに合わせ、注文通りに「マコモ」を編んでいるが、作業者は「何に使われているのか知らない」と苦笑い!
様々な大きさのしめ縄(上海)
このお正月用のしめ飾りは、昔ながらの手づくりによる流れ作業で、周辺に住む地元の人たちがコツコツと一つ一つ丁寧に作り上げている。
これらしめ縄やしめ飾りは、今、まさに日本への出荷ピークを迎えている。
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