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2024.01.31
2024年も華やかに開幕!上海の一大観光地・豫園のランタン祭り

上海を初めて訪れる観光客が必ず行くと言っていいほどの一大観光地・豫園(よえん)。最も初期には16世紀の明時代に築造された庭園である。内部には貴重な旧建築や奇石、貴重な書や家具を見ることができ、訪れる人を魅了する。

 

 

豫園は1年を通じて観光客が訪れるが、豫園で最も盛大なイベントが「ランタン祭り」である。今年の豫園ランタン祭りのテーマは、干支の龍にちなみ、「一夜魚龍舞(龍や魚が舞う夕べ)」となった。

 

「豫園のランタン祭り」はその名の通り、豫園一帯でランタンを飾るのだが、ランタンは通常想像するような提灯ではなく、毎年1つのテーマに添ったランタンが作成される。日本人の感覚では青森県の「ねぷた」がしっくりくる、非常に凝った、見ごたえがあるランタンである。

 

1月21日夜、ランタン祭りが正式にスタートした。その日は日曜日ということもあり、多くの人が訪れた。2月10日以降は観覧料がかかるため、お得な無料期間のうちにと足を運んでみた。

 

 

訪れた日は平日夜18時前。この日上海に寒気が来たこともあり、最高気温でも0度と寒かったことからそれほど多くの人出ではなかった。まず豫園のエリアに入る交差点では立派な龍のランタンがお出迎え。

 

ランタンの装飾エリア「豫園商城(ユーユエン シャンチェン)」に入る門には、きらびやかな海底世界をイメージしたランタンがお出向かえ。

 

 

この他にも計4つの門でそれぞれランタンを見ることができる。

 

 

広場へ向かう通路にあたるエリア。ここでは「中式浪漫天花板(訳:中国風ロマン天井)」をテーマに、無数の金魚が群れて泳いでいる様子の艶やかなランタンが見られる。

 

黄金広場。ここでは「海市蜃楼(ハイシーシェンロウ、訳:蜃気楼)」をテーマに神秘的なランタンが展示されていた。

 

 

中心広場。ここでは「飞龙跃海(フェイロンユエハイ、日本語漢字表記:飛龍躍海、直訳:空飛ぶ龍が海で跳ねる)のテーマで巨大な龍のランタンが展示されている。

 

豫園ランタン祭りのハイライトスポットというと「九曲橋」。蓮が植えられた、優雅な池にかかる橋なのだが、9つの角があるためこの名になっている。中国では悪霊はまっすぐにしか歩けないため、この橋は悪霊が通ることができない。「九曲橋」には隣接して「城隍庙(チェンファンミャオ、日本語漢字表記:城隍廟)」という道教寺院があり、この辺りは悪霊が来やすい場所と考えられている。いつも観光客が来ている場所でもあるため、悪霊が人に悪さをしないとも限らない。そこで曲がりくねった橋を設けることで、悪霊を防ぐ意味合いがあるとのこと。

 

普段のランタン祭りではここは1時間は並ぶ行列必至スポットなのだが、この日は混んではいたものの、人の流れはありスムーズに見ることができた。

 

 

こちらではちょっととぼけた表情のかわいい魚たちがお出迎え。清朝乾隆年間築の茶館「湖心亭」を背景に見るとランタンと中国風建築の取り合わせが面白い。

 

 

ランタン祭りの起源を説明すると、中国では旧正月を迎えた後の、旧暦1月15日、新年初の満月の日を「元宵節」と呼び、お正月シーズンを締めくくる日となっている。この日に家族団らんを表す団子「元宵(ユエンシャオ))を食べる風習があるが、加えてランタンを掲げ鑑賞する風習がある。ランタンの起源の説は各種あるが、一説によると時代は漢の時代まで遡るという。人々は元宵節にランタンを鑑賞し、ランタンの灯りの下で、一年の健康や幸せを祈る。

 

ランタンを見終わればちょうど小腹が減った頃。豫園でいつも行列ができている「南翔饅頭店」で小籠包を食べることに。

 

 

この店の小籠包の作り方は区の無形文化遺産に指定されているほど。清朝の時代の1871年、上海の郊外、南翔鎮にある食品店の店主が薄皮で小ぶりの小籠包を開発したのが始まり。1900年、小龍包を開発した店主の家族が豫園に店を構えた。今では日本を始め海外にも支店がある。

 

上階に上がれば小龍包以外のメニューも食べれるが、ささっと点心として食べようと思ったので、テイクアウトコーナーへ。薄皮で肉餡がジューシー、あつあつの小籠包に胃袋も心も満たされた。

 

 

お腹も心も満たされた豫園のランタン祭りだった。今年の会期は40日間、元宵節の2月25日までの予定。2月9日の大晦日はランタン祭りも開かれないが、旧正月初日の2月10日よりチケットを購入しての入場となる。チケット代は大人80元(1600円)、子供50元(1000円)。ランタンの点灯時間は午後5~10時までである。

 

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