大学のキャンパスで、漢服の袂をなびかせて颯爽と歩く一人の男子学生。すれ違う人々は、その個性的すぎる風貌に思わず振り返る。時代劇さながらの装いに、学内ではひときわ目立つ存在だ。
彼は西南石油大学で経営学を学ぶ康偉さんで、熱心な漢服愛好家。学内では服装の制限がない場合、いつも漢服を着て過ごしている。夏物・冬物などそれぞれの季節に合ったアイテムを取り揃え、一年中着こなしているという。同級生からは親しみを込めて「漢服お兄さん」と呼ばれているそうだ。
漢服とは、中国で漢民族が古くから着用していた民族衣装のこと。唐代の漢服は日本の和服の原型になったとも言われ、ボタンを用いず、帯を締めてゆったりと布地をまとうスタイル。康さんは、時代とともに変化した色づかいや紋様、材質の一つ一つに昔の人の思想が染みついていると話す。彼は自ら漢服を着ることで中国の伝統文化を人々に伝えようとしているのだ。
西南石油大学のオフィシャルブログも康さんを絶賛した。「漢服を身に着け、これを復興させ継承していけば、中華文明は時代の流れに埋もれてしまうことはないだろう。」
康さんは漢服以外にも、笛や茶道などの中国伝統文化に親しみ、ある時はキャンパスで古筝を奏でながら自作の詩を吟じたこともあった。目立つ衣装で外を歩けば街行く人に好奇の目で見られるが、康さんは気にしない。「すぐには理解されなくても、目の前に現れるうちにだんだん慣れていくものだ。」康さんの価値観が人々に与える影響はまだ小さいかも知れないが、それでも自分の信念を貫き、情熱を守り抜く姿は、尊敬に値する。
(情報源:http://news.qq.com/a/20171011/009898.htm#p=1)
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