2022年4月15日現在、相変わらず多くのエリアで封鎖が続いている上海。「ステイホーム」中の市民の関心は、毎朝の生鮮食品デリバリーサービスアプリ上での注文争奪戦と政府からの配給品。居住する団地やマンションで作られたグループチャットでも、「今日、やっと卵15個ゲット」とか「次の配給はいつ?」といった声が多く、食に関する話題はことかかない。
配給品は「大礼包(救援物資の豪華セット)」とも呼ばれ、その中身も居住区や社区(コミュニティ)によりさまざま。配給頻度も違うため、配給物を比較して、違いの大きさを嘆いたりする声も出る。とはいってもないよりかは良いということで、実はみな心待ちにしている。
茎レタスの太さは直径3〜5センチで、長さは25〜40センチ(上海)
ところで、配給で多いのが新鮮野菜。封鎖前日の買い出しでは不足していた野菜が配給で手に入るとあって、野菜の配給はどこでも大歓迎。そうした中、配給を受けた日本人の間でちょっとした話題になっているのが「莴笋(ウォースン)」と呼ばれる野菜。これは、日本ではあまりなじみのない「クキチシャ、茎レタス」のことで、茎のシャキシャキした食感が特長。
実際に配給された茎レタス(上海・2022年4月14日)
現地では、この茎の皮をむいて茹でてサラダにしたり、スープ、肉類との炒め物や漬物にして食べるのが一般的で、家庭でもよく食べるとてもポピュラーな野菜だ。ちなみに、筆者自身は、新鮮な茎レタスの茎を細切りにして生のまま胡麻油などの調味料であわせて食べるのが好み。
定番!茎レタスと豚肉の炒めもの(上海)
この茎レタスについて、現地で産婦人科と小児科の専門病院「上海アメリカンサイノ(上海美華婦児医院)」に勤務する管理栄養士・平本英愛先生に聞くと「茎レタスの栄養成分は、血管や細胞の老化や動脈硬化の予防が期待できる栄養価の高い野菜。今まで食べたことのない人もぜひ挑戦してみて」と教えてくれた。
平本先生のレシピでつくる「茎レタスの梅和え」(上海)
平本先生は、日本人にはなじみの薄い中国野菜を使って手軽に作れるレシピを定期的に紹介している。茎レタスを使って手軽に作れ、栄養価の高い一品としては、「茎レタスの梅和え」もおすすめとか。平本先生のレシピでは、作り方だけではなく、食材の組み合わせについても詳しく説明している。「食べ方によっても体内に吸収できる栄養が変わる」からだ。
ところで、この茎レタスを乾燥させたのが、酒の“あて”としてもよく出される、コリコリとした食感でおなじみの「山クラゲ」なのだが、新鮮な茎レタスを使ったメニューにもぜひチャレンジしたい!
海外との行き来ができない今、食卓ではバラエティに富んだ海外の家庭料理を楽しもう。
上海アメリカンサイノ(上海美華婦児医院):上海市宋園路155号
TEL: 86-13916278204(日本語可)
*4月15日現在、都市封鎖中につき、担当者携帯番号となります。
電話番号のおかけ間違いにご注意ください。
最寄駅:地下鉄15号線「呉中路」駅
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