5G通信に代表される新しい通信技術は、様々な分野で革新的な変化をもたらしつつある。その代表が、高速かつ膨大なデータのやり取りによって実現される、無人運転技術だ。中国では各地で自動運転路線バスの営業が始まっており、2月には重慶市で新たな自動運転バス路線が誕生した。
この度開通した同市の自動運転バス路線は、両江新区の礼嘉智慧公園を起点として白雲湖公園、などを通って再び礼嘉智慧公園に戻ってくる全長6.2キロメートルの循環路線で、1周の所要時間は約25分だ。全5台の自動運転バスが投入され、午前9時から午後4時45分までの間、15分間隔で運行される。バスには11の座席があり、乗客はシートベルトを締める必要がある。また、自動運転ではあるものの、万が一のために各車両に1人安全指導員が乗車しているのでトラブル発生時も安心だ。
採用された自動運転バスは、IT大手の百度(バイドゥ)と金龍汽車集団が共同開発した、自動運転レベル4(特定条件下における完全自動運転)のバス車両「アポロ」だ。1台につきレーザーレーダーが4つ、前後にミリ波レーダーが1つずつ、車体の周りに計7つの単眼カメラ、天井部分にナビゲーション装置が搭載されており、センチメートル単位の精度をもつ百度の地図システムが組み合わされて、車線変更や追い越し、出入庫、信号の自動認識、半径240メートルの障害物の感知および回避機能を備えている。
さらに、百度は運行経路の交差点に自動車と道路の相互連携システム(V2X)を設置しており、バスから送られる運転情報が、道路側から送られる交通情報がリアルタイムでやり取りで、バスは実際の交通状況を踏まえた上で運行状況を調整することができる。
同市における完全な自動運転に向けた取り組みはまだまだ始まったばかりと言えるが、今後は急速にインフラ整備が進みそうだ。年内には同新区内にある400以上の交差点に車−道路相互連携システムを設置し、車両1万台に車載装置(OBU)を取り付けて全区内でコネクテッドカーサービスを利用できるようにする見込みだ。また、百度は重慶市内の山地の道路や高速道路での自動運転を目指し、さらなる研究開発を進めていくという。
(出典:https://mp.weixin.qq.com/s/aYRAxBf6SOQ33fczq1MOnw)
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