ネットショッピング大国の中国で、迫り来る深刻な高齢化を前に各種介護用品の需要拡大が見込まれるなか、ECサイトを通じて高機能な介護用ベッドなどが手軽に購入できるようになりつつある。
■スマホやタブレット、アイコンタクトで操作可能なリハビリ機能付き介護ベッド
ECサイトの京東に出店している中国の大手ロボットメーカーの店舗では、歩行を補助するロボットや、複数の機能を搭載したスマート介護ベッドなどの製品が販売されている。スマート介護ベッドは一見すると普通のベッドだが、スマホやタブレットで操作を行うことでリハビリを手助けするスマートロボットに変身し、身体の各機能を失った、あるいは機能が弱まったお年寄りの寝起きをケアするだけでなく、背中を反らせたり、寝返りを打ったりなどのトレーニングを手伝ってくれるという。操作は音声や目の動きでも行うことができるとのことだ。
■ECでの需要増見込んでコストダウンに取り組む
また、自力だけでの歩行が難しい人向けの歩行補助ロボットは、転倒防止機能や上り坂のアシスト機能、下り坂のブレーキ機能を搭載。コンパクトに折りたたむことも可能だ。メーカーによれば、同様の製品は日本などでも発売されているものの、価格が高く中国のユーザーが購入するのは非現実的だったという。そこで、中国での使用に特化した構造を取り入れ、国内でサプライチェーンを整備することでコストを大きく下げ、低価格でネット販売できるようにしたそうである。
ECサイトでの各種介護用ロボットの販売はまだ始まったばかりで、爆発的な注文は来ていないようだが、このメーカーでは大きな潜在力を持つとみている。ECサイトという新たなチャネルで、高齢者用の介護用品、そして各種ロボット製品は消費者との距離がますます短くなる。今後この分野のEC販売が一層盛んになるとともに、さらに多種多様な製品が登場し、注目を集めることだろう。
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