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2020.08.28
中国の「新型コロナとの戦い」を支えたロボットたち

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世界で最も早く新型コロナウイルスの爆発的な感染を経験した中国は、厳しいロックダウンで都市を封鎖することにより、比較的早い段階での抑え込みに成功した。その背景には、医療従事者から市民に至るまで多くの人びとの努力があったことは言うまでもないが、人工知能(AI)を駆使したさまざまなロボットたちも、感染抑止のために大いに貢献した。その例をいくつか紹介しよう。

まずは、屋内消毒ロボットだ。あらかじめ設定されたコースに従い、地面と空中に確実に消毒液を散布してくれる。障害物があれば自分で除け、エレベーターに乗って別の階に移動することも可能とのこと。人手による作業コストがカットできるだけでなく、作業に感染リスクをゼロにしてくれる有り難い存在だ。

続いては、屋外消毒ロボットである。大容量のタンクを搭載した小型の散布車型ロボットは自力走行、遠隔操作の両方に対応。広い面積の場所もスピーディに消毒してくれるほか、危険な場所やウイルス感染が深刻な地域の消毒で大いに活躍した。夏の暑い時期には、作業員の熱中症の心配もなくなる。

次は、病院、オフィス、学校、マンションなど多くの場所に配置されたスマート検温ロボットだ。日本でも検温センサーが設置された施設があるが、中国の普及レベルには遠く及ばない。わずか0.5秒で体温が測定でき、どんなに人が多くても流れを止めずにかつ高い精度で「検問」が可能。複数のスタッフが入口で待機する必要がなくなり、感染リスクが下がった。

ウイルスとの戦いの最前線である病院でも、さまざまなロボットが人間の力となってくれた。レーザーや視覚センサーを複数組み合わせた無人配送ロボットが、クリーンエリアから隔離病棟の患者に食事や薬を届けるのに大活躍。毎日の検温のほか、入院患者にさまざまな情報を提供する看護ロボットの存在も、スタッフの負担と感染リスクを大きく低減させたのである。

 

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