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2020.09.10
中国不動産大手が「夢の工場」引っ提げて新エネ車に殴り込み

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不動産開発大手の中国恒大集団が立ち上げた新エネルギー自動車メーカー・恒大汽車が先月、セダンからSUVまであらゆるセグメントを網羅する6車種の新車を一気に発表して注目を集めた。新規メーカーがいきなり6車種を同時発表するというのはかなり無謀なように思えるが、恒大汽車が誇る最先端の工場を見ると、その本気ぶりがうかがえる。

 

■全工程を全自動化、1分に1台生産を実現へ

上海と広州の2カ所に建設された恒大汽車の生産拠点では、1枚の鋼板の加工から自動車の完成まですべてがロボットの作業によって24時間体制で行われ、1分間に1台のペースで自動車を生産できるという。

プレス作業エリアでは、独シューラー製の全自動プレス生産ラインによって、鋼板があっという間に自動車ボディの形に「捏ね上げ」られるという。車体エリアでは独クーカと日本のファナックの最新技術を導入、大型のマシンアームが寸分の狂いもなくスポット溶接やリベット接合、エッジ加工、接着といった様々な作業をこなしていく。

塗装作業エリアではやはり世界最先端と言われる独DURRの塗装技術を採用。3D噴射ノズルを「手持ち」したAIロボットが、どの方向にも死角を残すことなく自動で塗料や接着剤を均一に吹き付けていく。そして、組み立てエリアでもDULLの全自動組み立てラインが完備されており、湾曲可能なマシンアームが迅速にドアや車輪などの重要部品を正確に取り付けるのだ。

 

■会長「3~5年で世界的な新エネ車メーカーに」

恒大集団の許家印会長は、恒大汽車の工場を視察した際「われわれは3~5年で世界的な、高い実力を持つ新エネルギー自動車グループを作り上げる。これは絶対に夢ではない」と語り、最強クラスの装備を持つ「夢の工場」に自らの自信をさらに深めたとのことである。

現在、上海、広州の両生産拠点は設備の取付けテスト段階に入っているという。2022年までに50~100万台の新エネルギー車生産能力を持つという目標に向けた動きが進んでいる。

 

■資金力に驚く一方、中国の製造業が抱える課題も…

門外漢の中国企業が世界一流の自動車生産設備を導入し、業界に殴り込みをかけるというのは相当なインパクトであり、中国企業の潤沢な資金力をうかがわせるトピックともいえる。一方で、導入された機械設備の大半がドイツ製か日本製であるという点に、中国の自動車産業や製造業が抱える大きな課題も見え隠れしていると言えるだろう。

 

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