街を歩いていると時々、高所作業車に乗った作業員が電線の工事を行っている光景に遭遇する。日々落下や感電といった高いリスクと隣合わせで、われわれの生活に欠かせない安定した電気の供給を保証してくれている作業員の方々には感謝してもしきれない。
一方、ロボット産業の発展に伴って、高所や高電圧、有毒ガス、高温など高リスクな環境での作業は有人から無人へと変化しつつある。中国・浙江省にある舟山島ではこのほど、ロボットによる配電線作業が初めて行われた。
作業当日、島内に立つ電柱の横に高所作業車が止まり、ゴンドラ付きの長いアームが電線に向かって伸びていった。一見普通の配電線工事に思える光景だが、大きく異なる点が一つある。ゴンドラに誰も乗っていないのだ。人が乗っていない代わりにゴンドラには2本の小さなロボットアームがついていて、地上の作業員が遠隔制御によってアームを動かし、作業を行うのである。
作業員が端末を操作して全自動モードに切り替えると、高さ10メートルに位置するアームが現場の作業環境をスキャニングして動線を認識、作業位置を決定。そして「片手」に引き込み線を持ち、もう一方のアームに固定器具を持ち、一気に引き込み線の接続を完了させた。その仕事ぶりは、キャリア30年のベテラン作業員並みだという。作業は、周辺住民の電気利用に影響をを及ぼすことなく至ってスムーズに終了した。
作業を実施した国家電網舟山供電公司の作業担当者は「人間による作業に比べて、ロボットによる作業はインテリジェンス化、効率の高さ、拡張性、安全性といった特徴を備えている。環境適応性が高いのも強みであり、どんな環境条件が重なっても高電圧の電力作業を行うことができ、作業の安全性が大きく向上する」と語っている。
この配電線作業ロボット、近頃中国各地の電線作業で活躍しているようで、8月に入ってから浙江省温州市、衢州市、山東省郯城县、吉林省などで架線の補修、停電復旧、鳥除け設置といった作業にロボットが使われ、順調に作業が完了したことが相次いで伝えられている。電柱、電線の工事は全てロボットがやるという時代が、すぐにでもやってきそうだ。
(出典:https://t.cj.sina.com.cn/articles/view/7517400647/1c0126e4705901bdqt)
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