旧暦5月5日は端午節。中華圏では大切な祝日であり、2023年の端午節は6月22日となる。
香港では端午節に粽を食べる風習がある他、市内各地ではドラゴンボートレースが開催される。粽やドラゴンボートレースに関する由来は諸説あるようだが、最もよく知られているものは かつて楚の国の詩人かつ政治家であった屈原にまつわる話である。腐敗した国とその将来に絶望をした屈原が川に身を投げた日が端午節だと言われており、人々が屈原を救うために川へ舟を出し、また魚からその体を守る為に川に米を投げ入れた。この事によりドラゴンボートや粽を食べる風習が始まったと言われているのが一説である。
今年は2018年以来、実に5年振りに「香港國際龍舟邀請賽 / The International Dragon Boat Races」が開かれる予定だ。レースが行われるのは6月24~25日、会場は香港のアイコンとも言えるビクトリアハーバーだ。高層ビルが立ち並ぶハーバーを背景に行われるレースは、観光客にとっても見応え十分のものであるに違いなく国際的なレースが戻ってくるのは実に喜ばしい事である。
そして22日の端午節を前に、街中では粽が売られ始めている。香港でよく食べられている粽はもち米の中に肉や塩漬け卵を入れたり、甘い餡を入れたもの。それを笹で包んで蒸してから食べる。粽の中身や形は様ざまなものがあり、人々は好みの粽をこの日の為に準備するのである。
レストランでオーダーした粽はもち米にゴマがまぶされているものだった。
それらの粽はどこで売られているのかというと、中華レストランや街中のスーパー等など。日頃野菜や果物を売るマーケットの一画に粽が重ねられていたり、テイクアウト専門店でこの時期限定の粽が出てきたり、至るところで粽を目にする事ができる。またパン屋のショーウィンドーにケーキと共に粽が並べらているのも香港ならではの光景、かもしれない。
地域ごとにある街市(ウェットマーケット)の入口。端午節を祝うボードにはドラゴンボートや粽が描かれている。
食品売り場の一画が粽コーナーに早変わり。上海風だったり、ピーナツと塩卵・肉入りなど、その種類も豊富だ。
持ち帰りの総菜を売る専門店も手作り粽を売り出している。
こちらはパンのチェーン店内のショーウィンドウで見つけた粽。
こちらも別のパン屋のショーウィンドウにて。箱付きなので、贈り物として使える粽であろう。
勿論スーパーマーケットでも手軽に粽を買う事がでこる。これは冷凍品コーナーに置かれていた粽。
豚肉入りの粽。一口サイズで食べやすそうであった。
また自宅で手作り粽を楽しむ人も多い。スーパーでは粽を包む為の葉が売られている。
手作りをする人に売られている葉。因みに野菜売り場に並べられていた。
種類も大きさも味も全く違う粽。特に多く出回るこの時期に色々食べ比べて、お気に入りの粽を見つけていただきたい。
秋冬は上海蟹、夏前は粽専門店になる店の軒先には多くの粽が並んでいる。
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