2021年5月頃にはコロナの第4波が落ち着き、以来は市中感染者がほぼ出る事もなく非常に安定していた香港。だが2022年に入って間もなく、オミクロン変異株が猛威を振るいだした。
きっかけとなったのは、航空会社のスタッフが隔離期間中に出歩いた事。そのスタッフが陽性者となり、出歩いた際に訪れたレストランでクラスターが発生。それからあっという間に市内で感染が広まりだした。
政府は1月5日に、翌々日の7日(金)以後の厳しい防疫措置を発表。
まずは、夜18時から翌朝5時までのレストラン店内での飲食の禁止。
そして、レストラン内1卓あたりに着席できる人数を、より厳しく制限した。
これらの厳しい規制は旧正月を前に浮足立った市民に大きなショックを与えた。本来であれば年末という事で、職場の同僚や家族、友人たちと食事をする予定でいっぱいであったはずである。それらの予定がすべてキャンセルとなっただけではなく、やっと復活を遂げ始めていた香港の飲食業界に大打撃を与える事となった。
影響を受けるのは飲食店だけではない。娯楽施設(バーやナイトクラブ、麻雀、ゲームセンター、カラオケ店等)及び、ジムやサウナ、エステ等の美容店も終日営業停止となる。そして規制付きで再開していたローカルツアーやクルーズ船、香港サイクロン等の各種大型イベントが中止となった。
旧正月前に人々が楽しみにしている花市(お正月前に正月用の花を買い求めるマーケット)も中止となり、香港の人々にとって悲しいニュースばかりが続く2022年の幕開けとなった。
市内のオミクロン感染者は日に日に少しずつ増えており、結果として一部航空路線の乗り入れが停止、また14日からは幼稚園や小学校の対面授業が停止、一般企業や公務員のWFHが少しずつ開始されている。
これらの防疫措置の強化を受け、香港の街中も少しずつ人出が減り静かになっているように思える。
オミクロン株のクラスターが発生する前、つまり2021年の年末までは経済が回復をしてきており、街は常に多くの人で遅くまで賑わっていた。
所が現在は夜間の外食ができないとあってレストランは早々に閉店するか、あるいは持ち帰りの客のみを受け付けている。レストランが閉まる以上、夜のショッピングモールも人出がぐっと少なくなっているように見える。
自分が気を付けていてもどこで陽性者とすれ違い、強制検査や隔離対象になるかわからないという状況なので気を引き締めざる負えないのであろう。
こちらの写真は夜間外食禁止となってすぐのころに撮影したもの。
まだ19時ころであるが、飲食店に人は入っていない。
有名なケーキショップもこの通り閉店
いつも大行列の米線店は、テイクアウトのみの受付、テイクアウトの客は店外で待つことになる
こちらのピザ店は店内を暗くしており、反対側の入口でテイクアウトのみ受け付けていた
マクドナルドも店内は入れないように紐がしかれており、テイクアウトの客のみがレジ前に並んでいた。
ゼロコロナを推進しており、感染対策が厳しい香港。
そろそろ正月となるがこれらの規制がどうなるか注視をしなければならない。この規制が長引くと経済がまた下り坂になるのではないか、非常に懸念をするところである。今回の規制により封じ込めが叶うとよいのであるが・・・。
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