香港でも新型コロナウイルスの感染拡大が続いています。2月18日12時時点で、香港衛生防護センターの報告によると、感染者数は61人に達し、うち4人はすでに退院、56人は治療中で、感染者の半分以上は当地感染例の可能性が高いということです。
また、ウイルスの感染拡大に伴い、香港ではマスクのみならず、食料や日用品の買い占めが相次ぎ、トイレットペーパーさえも一時品薄状態になっています。
香港衛生防護センターより確認された感染者の状況を
毎日更新されている報告書(2月18日時点)
出典:香港衛生防護中心
感染源によって色分けされたグラフ(2月18日時点)
出典:香港衛生防護中心
マカオや台湾と異なり、香港政府のマスク提供や購入に関する対応政策は遅れており、市民から批判を受けています。そのため、企業、機構や個人で対応策を考えざるを得ない状況になっています。店頭のマスクの仕入れ情報がネットで広まると、そこの店舗はすぐ行列ができてしまい、数時間かけて並んでも買えないという状況になっており、価格の規制などもないため、不当にマスクの価格を吊り上げる悪徳業者もいるようで、50枚入りのマスクが一箱なんと798香港ドル(約11300円)で売られているものもあるそうです。
価格規制がないため、日本製と書かれているマスクは値段が高騰
50枚入/798香港ドル(約11300円)
しかし、マスクがなかなか手に入らない一方、マスクを寄付する団体も多々あります。香港メディアによると、ショッピングモールを経営している企業が、海外から取り寄せた7.2万個のマスクを確保し、専用アプリに登録すると、14日以内にモールで10枚入りのマスクを受け取ることができるというサービスを行いました。また、お年寄りは身分証を見せれば、追加でもう1パックをもらえるということです。
また、香港鉄路はこれから香港社会福祉協議会を経由し、10万個のマスクをお年寄りを中心に配布する予定だと発表しました。
このように香港の皆さんは助け合い、資源が限られている中でマスクの適切な分配を行っています。
会員登録で後日マスクをもらえるアプリ
香港でこのような状態がいつまで続くのかは不明ですが、2003年のSARSのように状態が悪化することがないことをただ祈るばかりです。(フライメディア/ジャッキー)
株式会社フライメディアは、映像制作を中心に、海外、主に中国、台湾、香港のリサーチ、コーディネーションサービスをご提供している会社です。
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