感染を抑え込んだ優等生と言われていた台湾は、5月中旬から急に感染者爆増、短期間で警戒レベルが2から3に引き上げられ、すべての飲食店はイートイン禁止、大学以下は夏休みまで休校…など、次々と出てきた対策で、台湾人たちはパニック状態になっています。
ロックダウンへの心配が市民の間に起こり、買い占めの現象また起きた
こんな波乱な状況の中で、先日リモートロケを行いました。
去年からコロナが続いていますが、台湾は早期で感染を抑え込んでいたため、今までのリモートロケはしっかりした感染対策以外は特に心配することはありませんでした。
しかし、今回は、日々深刻になっているコロナ感染状態と共に、政策が毎日変わっていて、ロケの内容もそれを応じて、調整しなければなりませんでした。
もともと地方に取材しに行く予定でしたが、感染者が爆増のため、ロケの前日に取材先に断られ、仕方がなく、ロケの内容を変更。市内の屋台で撮影することになりました。
ただ、警戒レベルが3に引き上げられたため、急に自主休業になった店も多くなり、許可取りや仕込みも普段より大変でした。更に、コロナ対策として、台湾では室外でのマスク着用が義務付けられ、室内での5人以上、室外での10人以上の集まりが禁止されたため、スタッフも最小限に抑えなければなりませんでした。
人気観光地の九分の店はほとんど休業になっている
屋台での撮影は、警戒レベル2の時点で、ほとんどの屋台がアクリル板を設置していましたが、ロケの週にまた新たな政策が発表され、イートインが禁止され、テイクアウトのみの提供になってしまい、今までの撮影方法を変えて、借りたスタジオにて、テイクアウトしたもののインサートを撮影することになりました。
室外での撮影もなるべく早く終わらせ、最小限のスタッフだけが残って、スタジオで作業するようにしました。もちろん、スタジオの中でもマスクの着用、換気…などの対策をしっかり行った上です。
次々と出てきたコロナ政策を応じて、撮影内容とスタッフの配置を調整し、バタバタですが、スタッフ全員の協力で、撮影は無事に終わりました。
インサートが禁止されたため、夜市屋台の席もなくなり、テイクアウトのみになっている
感染拡大からもうすぐ1ヶ月を経ち、6月14日まで延期されていた警戒レベル3が、更に6月28日まで引き延ばされました。
私の周りの友達は週末もステイホームを徹底していて、感染を一刻も早く抑えるように「自主ロックダウン」をしています。一昨日からやっと感染者数が二百人以下に減りましたが、去年のような完全に押さえ込みまではまだまだ先が長いと思われます。
生活スタイルががらりと変わった台湾が、自粛疲れすることがないように、早くコロナを抑え込み、日常を取り戻したいと願うばかりです。(フライメディア・カク)
株式会社フライメディアは、映像制作を中心に、海外、主に中国、台湾、香港のリサーチ、コーディネーションサービス、ライブ配信サービスをご提供している会社です。
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